島国の日本で和食を堪能するなら、外国人は「海の幸」が出てくるのを期待するだろう。しかし、日本にもある海なし県などの店では、どうやって新鮮な食材でお客様をおもてなしするのだろうか。
中国メディアの今日頭条は23日、京料理の美味しさを伝える記事を掲載した。

 京都にある京料理の会席料理店を訪問したという筆者は、京料理について「歴史が古く、正統派の日本料理として日本人からも尊敬されている」と紹介。京料理には昔からの「ルール」があり、地元京都の水と食材を使うことになっているが、この店は型破りで最高の食材を日本全国から取り寄せていると紹介した。

 食材の産地については客も知ることができるという。席にはお品書きが置いてあり、魚やカニ、牛肉や米といった食材が、京都のほか、徳島や淡路、北海道など日本各地から取り寄せていることを知り、「第一回日本全国食材大賞」に選ばれても良いくらいだ、と称賛している。

 筆者は、食材の良さだけでなく味付けも称賛している。
京料理が薄味なことは知っていたものの、非常に精緻で「薄い味付けは簡単なもの」というイメージが覆され、「あまりのおいしさに味蕾が目覚めさせられた」と感動を伝えている。

 また、筆者がこの店を気に入った別の理由は、日本らしい和のテイストにフレンチの発想が随所に取り入れられていることだ。それもそのはず、ここの店主はフランス料理を学んだあと和食に転身した人物のようだ。そのために、京料理がフランス料理のようにコースになって出てきて、料理そのものにも、「芸術的」な盛りつけ方にもフレンチの要素が取り入れられていたと紹介している。

 さらには、日本酒の器が日本らしい数ある陶器の中から選べたことや、美しい漆塗りの器が出てきて日本の伝統的な器が楽しめたことも、外国人旅行者としてはポイントが高かったようだ。

 中国料理は濃い味付けが多いが、こうしてみると、薄味の京料理も訪日中国人から高く評価されていることが分かる。
中国人の訪日目的が「モノ消費」から「コト消費」へと変化していると言われるが、記事の中国人筆者のように美食を求めて訪日する中国人はこの先、増え続けていくに違いない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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