政策の後押しなどもあり、中国の自主ブランド車は中国市場の販売シェアが4割になるまで成長した。海外メーカーの真似ばかりでなく、独自の技術でも強くなったことをアピールしているものの、自動車の心臓とも言える「エンジン」については、いまだに日本メーカーを頼っているのだという。
中国メディアの快資訊は23日、「日本のエンジンを真似て数十年経つのに、中国産のエンジンがだめなのはなぜか」と題する記事を掲載した。

 記事はまず、日本製のエンジンがいかに中国で人気であるかを強調。中国市場で日系車は一定のシェアを保っているが、「日系車はエンジンで車を売っている」と言っても良いほど、そのエンジンは中国人ユーザーに高く評価されているという。中国で日系車を買う人にとって、「エンジンの良さ」が決め手になるケースは多いそうだ。

 また、シェアの4割を占める中国ブランドはその多くが三菱製エンジンを使用していると記事は指摘。かなり以前から三菱製のエンジンを採用していて、長く研究しているはずなのに、同等のエンジンを自主開発できない理由について分析した。

 記事によると、理由の1つにエンジンの開発には「膨大な資金」が必要であることが関係しているという。中国の自動車メーカーにはそれだけの資金を用意する実力がなく、変化の早い自動車分野でそれだけの利益を回収するだけのめども立たないため、企業がそこまで資金を割く気持ちにもならないとした。

 さらに、より根本的な理由として「匠の精神がないこと」も関係していると指摘。本当に良いエンジンを作ろうとしたら良い人材を用意するだけではなく、「一身に打ち込む匠の精神」が必要だが、中国のメーカーにはそれが足りないと苦言を呈している。三菱自動車は、中国との合弁会社を通して昨年から中国の工場でエンジンの現地生産を開始したと報じられている。三菱のエンジンは、ますます中国の自動車市場で拡大していきそうだ。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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