中国で公開される日本のアニメ映画は、最新作ばかりではない。昨年は、30年前に日本で公開された「となりのトトロ」が中国で初めて上映され興行収入は1億7300万元(約27億円)と大成功を記録した。今月21日には、「千と千尋の神隠し」も中国で上映されるが、前評判がかなり高い。
しかし、日本のアニメ映画が中国で成功するようになったのは、ごく最近のことだと記事は指摘している。以前もドラえもんやコナンが上映されたことはあるが、いずれも大ヒットには遠く及ばず、2012年からの3年間は日本のアニメ映画が上映されることはなかったという。もっとも、これには尖閣諸島(中国名:釣魚島)問題が大きく影響したと思われる。
転機になったのは2015年に上映された「STAND BY ME ドラえもん」だという。これは、5億3000万元(約84億円)の興行収入を記録する大ヒットとなった。それまで6年間ドラえもんシリーズは中国で上映されておらず、期待以上だったと言えるだろう。これをきっかけに、日本のアニメ映画は中国で次々と上映され、年々その上映数は増えていると伝えた。2017年には5本、2018には6本、今年に入ってすでに9本と、着実に増えていることが分かる。
それにしてもなぜ急に日本のアニメ映画が上映されるようになったのだろう。記事は、「日本のアニメはもともとレベルが高い」と指摘。これに加え、「中国市場の成熟」で好みが安定してきたため、上映しやすくなったようだ。また、以前は日本にかなり遅れて上映していたが、最近ではほんの3カ月ほどのタイムラグで上映できるため、新鮮さを失わないことも人気の理由になっていると伝えた。
かつては多くの中国人が海賊版で日本のアニメを鑑賞していたことを考えると、正式に版権を買った日本のアニメを映画館で見るようになったことは歓迎すべきことではないだろうか。質の高い日本アニメ映画が今後も続々と中国で上映されていくに違いない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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