中国メディア・東方網は12日、日本人が自分の真意や考え方を表出したがらない背景には、3つの要因が存在するとする記事を掲載した。

 記事は、「身辺にいる日本の友人数人は、いずれも自らの考え方や感じ方を表に出すことを好まないのだが、それはなぜなのか」としたうえで、書籍などで調べたところ、日本人が持つ協力の意識と歴史的な要因が、日本人の感情表現を妨げていることが分かったと紹介。
3つのポイントを挙げて説明している。

 1つめは、長期に渡る農耕社会で培われた、個人の意思を超越した協力精神を挙げた。日本は紀元前3世紀ごろより徐々に稲作を主体とする農耕社会を形成していったとしたうえで、土地の開墾や灌漑など大量の労力が必要とされる農耕社会で生存するためには、個人の主張をさておいてみんなで協力し合うことが最良だという認識も深く定着していったと説明。これにより、みんなと協力できないものは集団から放り出され、生きていくことができない状況が生まれたと伝えた。

 2つめに挙げたのは、武士文化の発展だ。武士の集団は主君の命令に全力を尽くすことが求められ、命に従わず自らの意見を通そうとするなど、団体の秩序を乱せば死が待っていたと紹介。
この文化的な影響を受けたことで、日本人はみな自分の感情を表に出すことを恐れるようになったとしている。

 3つめは、文化、種族、言語が単一的だという点を挙げている。四方を海で囲まれた日本は、各地域に方言こそ存在するものの中国や欧州の多民族国家に比べれば基本的に同じ民族の人間が歴史や社会を作ってきたことで、「相手に対し必要以上に自らの感情を表現するに及ばない」という、察する、あるいは、空気を読む文化が生まれやすかったとの見解を示した。

 記事はそのうえで、日本には「出る杭は打たれる」という諺があり、まさにこの諺から日本人の性質を理解することができるのだと紹介。強い協力意識は決して悪い面ばかりではないが、一方で誰も問題解決に向けた決断をしたり、自らの意見を出そうとしたりしないため、物事を進めていく能力にある程度の影響が及んでしまうというリスクを抱えると論じている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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