記事は、現在中国の多くの都市で空港建設が進み、国内外の路線利用客が増え続ける中で、北京市にある中国最初の空港「北京南苑空港」が間もなく閉鎖するとした。
そして同空港が清朝最末期の1910年完成という109年の歴史を持っており、現在までに各種の風雨や戦乱の洗礼を受けながらも粛々と人びとに奉仕を続けてきたと説明。日本との戦争期には日本が同空港を拡充して「南宛兵営」と改称したことがあり、戦後は中国で最も重要な空港の1つとして長きにわたり活躍したと紹介している。
一方で「実際のところ、南苑空港の閉鎖は早々から多くの人が予測していた」とし、すでに外観がボロボロで、至るところに長い歳月の跡が刻まれているほか、2015年時点の旅客取り扱い数が527万人、国内の空港で38番目と少なくなっており、その必要性が薄れていたことを伝えた。
記事は大興国際空港の開港によって閉鎖することが決まった同空港に対し、ネット上では多くの人が懐かしみ、別れを惜しむコメントを残していると紹介。同時に「これは時代の進歩、中国の進歩なのだ」として、同空港が歴史的な使命を全うした「名誉の引退」であるとする声も少なからず聞かれたとした。
長い歴史を持つ南苑空港だが、2007年にはターミナルの拡充が行われ、08年の北京五輪開催時には大いに賑わった。大会期間中に羽田からのチャーター便が乗り入れる話もあったが、これは実現しなかった。北京の変化、中国の変化を見て来た中国最古の空港が、閉鎖後どうなるのかが気になるところだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
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