世界各国で人気の高い日本車だが、ロシア極東地域でも日本の中古車は大人気だ。ロシアのほかの地域とは違い、国産車の占めるシェアは少なく、日本車と韓国車が幅を利かせているという。
中国メディアの今日頭条は27日、ロシア極東の自動車事情について紹介する記事を掲載した。

 記事は、ロシア極東で日本の中古車が人気となっている理由を紹介。1980年代に、ロシアの貨物船などの乗組員が安い中古車を持ち帰り、性能の良さが評判を呼び広まったと紹介。ロシア極東はその気候のため悪路が多く、冬の故障は生命の危険につながることさえあるので質の高さは絶対に外せない。記事は、日本から輸入した中古車は故障が少なく、ロシア産の新車よりはるかに性能がよいため大人気になったと伝えた。

 しかしそんな日本の中古車も今は逆風にさらされているという。記事は、東進政策でユーラシア経済構想を掲げるロシアはこの極東に目を付け、国産車を優遇しシェアを開拓すべく日本の中古車締め出しを図ってきたと指摘。輸入関税引き上げ、右ハンドル車規制、さらには新車乗り換えの補助金などだ。記事では、公共の乗り物では韓国の中古車もあると付け加えているが、シェアの大きさゆえか、締め出しの対象は主に日本車のようだ。

 では、極東の自動車市場は今後どうなるのだろうか。この地域における日本車人気には根強いものがある。これまでにも何度も逆風を受けながらも、そのたびにシェアを戻してきたのはそれをよく表しているだろう。
記事は中国の視点から、「中国メーカーにとって、シェアに割り込むのは至難の業だがチャンスでもある」と主張。ロシアの「東進政策」と中国の「一帯一路」が後押ししてくれるはずだと強気だが、すでに「日本と韓国でシェアが占められている」ほか、品質やブランド力で劣る中国メーカーがどこまで割って入れるのかは不透明だと言わざるを得ないだろう。

 中国人ユーザーも自国の自動車メーカーに対しては辛口で、技術革新がないと中国メーカーを批判し、この技術で「誰と競争するのだ」という人や、「10年前にウラジオストクに進出したが、半年も経たずに淘汰された」と日本車との質の違いを指摘する人もいた。これまでも様々な規制で日本車の締め出しを試みているロシアだが、極東地域での日本車人気はかなり根強いようであり、この人気は当面続きそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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