中国の限られた地域にのみ生息するパンダは、その愛くるしい姿から世界中で愛される存在となっている。中国では国宝とも呼ばれるパンダは外交上でも重要な役割を果たしてきた存在であり、今でも他国へのパンダ貸与に当たっては厳しい条件をクリアする必要がある。


 中国メディアの百家号は12日、中国は日本にパンダを何頭もレンタルしているのに、インドには1頭もレンタルしていないことにインド人が不満を抱いていると主張する記事を掲載した。

 記事は、世界各国はパンダの可愛らしさに魅了されていると主張し、それゆえに「不平等な条件を飲んでも自国にパンダを呼び寄せたい」と願う国は少なくないと主張。そして、インドもパンダのレンタルを強く願う国の1つであると主張する一方、インド人は「中国はパンダの貸与をめぐって、日本とインドで差をつけている」と不満を抱いていると主張した。

 なぜなら日本には複数のパンダがいるのにインドには1頭もおらず、また、「インドはこれまでも中国からパンダの貸与は何度も断られてきた」ためだと主張。一方、「中国側としてもパンダが必要とする環境を用意できるかという点で確信が持てない」のがインドへのパンダ貸与が実現できていない理由だと伝えた。

 パンダは特別な世話を必要とする動物で、新鮮な餌の調達や飼育環境が必要になる。現に今回の新型ウイルス感染の影響で航空便が欠航となったことで、カナダの動物園はパンダの新鮮な餌が調達できないとして、返還を余儀なくされた事例も生じている。また、中国にとってパンダは外交にも絡む存在であり、インドにパンダがいないのは中印関係の微妙さを示しているとも言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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