FIFAサッカーワールドカップなどの試合後に日本人サポーターが率先して会場のゴミ拾いをしたことは世界で称賛されたが、中国では「ゴミ拾いは日本人のモラルが高いからではなく、自分たちをよく見せるための見せかけの行為に過ぎない」と考える人もいたようだ。しかし、中国メディアの快資訊は21日、日本人サポーターたちのゴミ拾いは決してその場限りの見せかけの行為ではなく、むしろ本物のモラルであると論じる記事を掲載した。


 記事は、日本人サポーターたちがワールドカップ会場のゴミ拾いを率先して行うことができたのは、日本全体が常日頃から厳格なゴミ分別を真面目に実施してきたからだと説明。たとえば日本では日本ではビンとペットボトルを一緒に捨ててはいけないこと、またペットボトルも蓋と本体、ラベルまで分別する必要さえあると紹介したほか、ビンも捨てる前にはきれいに洗う必要もあると説明した。

 さらに、口紅というとても小さなモノを捨てる時にも中身と容器を分別する必要があるとし、日本ではゴミの種類ごとにゴミ袋が分けられており、しかもこうしたゴミ袋も有料であると指摘。そして各種ゴミを出す日時さえ決められているため、例えば可燃ごみを出し忘れてしまった場合、そのゴミの臭いがどれほど酷くても、次の指定された日時まで家に置いておく必要さえあると説明した。

 中国の場合、地域によっても異なるがゴミ分別が全く行われていない地域は数多く存在する。小区と呼ばれるマンション居住区のなかに所定のゴミ捨て場が設置されているが、生ごみ、電池、またビンなどのどんな種類のゴミであっても、時間を問わず捨てることができ、また分別する必要さえない。

 こうしたゴミ出しが常識になっている中国では、日本人サポーターがサッカー会場という公共の場を自発的にゴミ拾いをするなど「なかなか信じられないこと」であり、その場限りの見せかけの行為であると誤解するのは無理もないかもしれない。しかし記事は日本人が常日頃から厳格なゴミ分別を真面目に行っているという点を紹介することで、ワールドカップで日本人サポーターたちが見せた行為は本物のモラルに裏打ちされていたのだと伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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