中国では繁華街などで物乞いをする人が今なお数多く存在する。かつては空き缶などを地面に置いて物乞いをする姿が見られたが、キャッシュレスが進んだ今では、物乞いをするにも「QRコード」が必要不可欠となっている。


 中国メディアの網易はこのほど、日本には物乞いをする人がほとんどいないと紹介し、「日本人はホームレスとして生活することはあっても、物乞いだけは絶対にしようとしない」と伝え、その理由を考察する記事を掲載した。

 記事は、日本は社会福祉が整っているというのに、日本のホームレスの人びとは社会福祉を受けようとしないばかりか、たとえ餓死しようとも物乞いはしたがらないと紹介し、「日本旅行の経験のある中国人であれば、日本のホームレスは通行人にお金や食べ物を乞い求めないことを知っている」と説明した。

 また、日本ではホームレスの人もゴミのリサイクルなどの労働をしていると驚きを示しつつ、「なぜ彼らは社会福祉をあてにしないのか」と問いかけ、日本人は「自力で生活することが人としての尊厳である」と考えているからではないかと説明。

 そして、この考え方には複数の理由があり、第一に「日本には恥の概念がある」こと、第二に「日本社会には働かずに何かを得ようとする人を軽蔑する風潮がある」ことなどが関係していると論じた。

 中国では繁華街のみならず、ファミリーレストランなどの飲食店内に入り、食事中の客に対して物乞いを始める人もいるほか、地下鉄などの公共交通機関の車内で物乞いをする人もいる。中国人はホームレスの人たちが物乞いを強引にする姿を見慣れているだけに、日本では物乞いをする人がいないことを知ってとても意外に感じるようだ。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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