清朝末期、中国人は西洋から「東亜病夫(東アジアの病人)」と呼ばれて軽蔑されていた。中国人はこの蔑称に敏感で、2020年2月には中国政府が米紙記者3人の取材記者証を取り消したほどだ。
しかし、日本が「東アジアの病人」と呼ばれたことがないのはなぜだろうか。中国メディアの百家号は24日、その理由について分析する記事を掲載した。

 記事は「東亜病夫」という言葉について、アヘンで痩せ細った中国人に西洋人が付けた蔑称だと説明。当初、英国は清朝を恐れていたが、すでにアヘンで疲弊していた清が想像以上に疲弊していたためすんなり勝つことができたのを良いことに、清を見下し始めたと非難している。宣教師には、明の時代の中国人は「繁栄していて清潔で皮膚も白く、天に選ばれた同じ白人だ」と言われていたほどだというが、清末期には大きく変わってしまったのだという。これは主に「アヘン」のせいだとしている。


 しかし日本は、西洋から侵略されることがなく、見下されることもなかったと紹介。西洋の注意が清に集中していたため、その間に日本は発展することができ、倒幕と明治維新で日本は近代化への道を進んだと分析した。その後、日清戦争で清に勝利しただけでなく、日露戦争でロシアに勝利したことが、西洋から一目置かれる大きな理由となり、日本は「東亜病夫」と見なされることはなかったと伝えている。

 中国にとって「東アジアの病人」という蔑称は許せないようだが、その中国には日本に対する蔑称がいくつもあり、その蔑称が日常的に使用されていることについてはどうなのだろうか。これを機に中国も差別用語に対する見方を改めてみると良いのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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