日本は敗戦時、都市部が焼け野原となり、資源も欠乏するなどのハンディを負いながらも復興に成功し、短期間で先進国の仲間入りを果たした。これは、近年台頭が著しい東南アジア諸国の見習うべき先例なのだろうか。
中国メディアの百家号は5日、東南アジア諸国が日本のやりかたを真似ても成功しないと主張する記事を掲載した。

 記事はまず、東南アジアの国々は気候にも天然資源にも恵まれ、発展する条件が整っていると指摘。一方の日本は地震が多くて平地が少なく、資源も非常に少ないため「日本が発展する要素はない」はずだという。ところが、日本があっという間に先進国の仲間入りをしたのは「地の利」と「時の利」があったからだと記事は分析した。

 まず、「地の利」について記事は、東南アジア諸国が熱帯気候に位置しているのに対し、日本はほとんどの地域が温暖湿潤気候に属しているため違いが出たと分析した。一般に「熱帯地域には強国がない」と言われ、昔から発展する国は中緯度に位置すると言われてきたそうだ。
また、戦後は米国が日本をソ連や社会主義国に対抗する前線として利用してきたが、それは同時に多くの産業や技術を引き入れることにもなり、日本の発展に利したと論じている。

 「時の利」に関しては、戦後の日本は「朝鮮戦争」のぼっ発で特需が生じ、結果的に日本再起の資金を得たと分析。この頃の東南アジア諸国は、独立運動や外国勢力との戦いで発展のチャンスを逃し、その後は中国が台頭してきたためやはりチャンスを逃してしまったと論じた。

 記事は、「日本が成功したのは地の利や時の利など好条件が重なったがゆえであり、東南アジア諸国にとっては日本の成功を簡単に真似できるものではない」と締めくくっている。とはいえ、勢いのある東南アジア諸国がこれから台頭してくるのは必至だ。中国からも多くの工場が東南アジアへと移転しており、この先はアジアの勢力図にも変化が出てくるのかもしれない。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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