◆北中米W杯 ▽1次リーグF組第1戦 日本2―2オランダ(14日・ダラス)

 北中米W杯の1次リーグF組初戦を迎えたFIFAランキング18位の日本は、準優勝3度で同8位の強豪オランダと2―2で引き分けた。オランダに勝ち越された後、後半44分にCKから途中出場したFW小川航基(28)=オランダ1部NEC=のヘディングシュートが、MF鎌田大地(29)=クリスタルパレス=の頭にわずかに触れ同点に。

2度の劣勢を追いつき、貴重な勝ち点1をつかんだ。

 魂を込めたヘディングシュートが、奇跡的な同点弾を呼んだ。途中出場のFW小川航基がチームを救った。1―2の後半44分。オランダDFファンダイクの頭上をわずかに越えるMF伊東のピンポイント右CKを完璧に合わせると、正面のMF鎌田大地の頭をかすめてネットを揺らした。“認定ゴール”とも言えるアシストに「(鎌田に)逆ギレされました。俺のゴールなのに、お前が喜び過ぎるから、俺のゴールじゃない雰囲気になったって。そんなふうに言われるのもよく分からないけど、そういうユーモアもあり、いい雰囲気でした」と冗談交じりに振り返った。

 1―2の後半30分からピッチに立って、W杯デビュー。2トップに転じて攻勢を強めてゴールに迫り、セットプレーから本領発揮とも言える得点感覚を発揮。「ゴールを取るところは自信を持っている。得点を欲しがっているとすごく感じたし、みんなの助けになりたいという強い気持ちだった」とうなずいた。

 あの日の誓いが、原動力だった。堂安、三笘ら同世代の仲間が主力で戦った前回カタールW杯時はJ2横浜FCでプレーしており、日本がクロアチアに決勝トーナメント1回戦で敗れた試合はテレビで観戦。PKで敗れ、夢が途絶えた瞬間のことは今でも鮮明に覚えている。「放心状態じゃないけど、チャンネルを変えることもなくボーッとしてしまって。そのくらい熱量があるのがW杯なんだなと思いました」。死力を尽くして戦う姿に心が動いた。

 だからこそ敗退直後に自身のSNSにこうつづった。「次は俺がやる 4年後に点を取るのは俺」。ゴールはお預けも、間違いなく主役の一人だった。5月31日のアイスランド戦でも途中出場で決勝点を決めるなど切り札的な役割を担う。ストライカーらしく「モヤモヤしています。公式上、僕のゴールになっていないので、正真正銘のゴールを決められるように」と宣言。

誰よりも得点に飢えた男が、世界の舞台でまだまだ躍動する。(後藤 亮太)

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