中国メディアの上游新聞は2日、中国高速鉄道は空の便に比べて遅延は確かに少ないと指摘する一方、駅が不便な場所にあるがゆえに「空港を利用するのと同じぐらい移動に時間がかかる」と論じる記事を掲載した。
記事は、日本を訪れたことのある人ならば、新幹線の駅には地下鉄や在来線が多数乗り入れていて、乗り換えが非常にスムーズであることを知っているはずだと指摘する一方、中国高速鉄道の場合は「大半の駅が都市の郊外に存在していて、駅に向かうだけでも非常に不便」だと強調した。
続けて、航空機より遅くが、自動車よりは速いという特徴を持つ高速鉄道は、欧州では一般的に700キロメートルまでの「中距離移動」に適した交通機関と認識されているとし、それゆえ駅は都市の中心部に設置されているケースが多いと紹介。高速鉄道の存在意義が「手荷物検査や複雑な手続きのある空の便よりも、気楽に簡単に利用できる」ことにあるとすれば、駅が郊外にある中国高速鉄道は「本質的な問題を抱えている」ことを意味すると論じた。
さらに記事は、上海市の中心から15キロメートルしか離れておらず、中国においても便利な場所にある高速鉄道駅の1つである虹橋駅を利用した乗客の平均移動距離は377.4キロメートルで、まさに「中距離移動」のために中国高速鉄道を利用していたと紹介。一方、便利な場所にあるはずの虹橋駅ですら「到着までに平均56分」もかかり、さらに乗車するまでに駅のなかで「平均61分」も待っていたという統計があると紹介、上海より整備が遅れた都市であれば駅に到着するまでの時間はさらに長くなることを指摘した。
また記事は中国高速鉄道と対照的に、駅を都市の中心に設置し、駅をビジネスや文化、商業の中心とすることで都市を発展させてきたのが日本だとし、それだけに日本の新幹線は駅に向かうのが便利で、乗り換えも簡単だと指摘。乗客の利便性という点で、新幹線が中国高速鉄道を上回っていることを伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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