現在、日本が実効支配しているものの、中国も領有権を主張している尖閣諸島(中国名:釣魚島)。中国は尖閣諸島の領有権問題を棚上げしての共同開発を提唱していたが、中国からすると日本はこの意図を誤解しているという。
香港メディアの鳳凰網はこのほど、「中国の艦艇が宮古海峡を通過すると日本が緊張する」として、その理由を説明した動画を配信した。

 動画によると、中国の言う「領有権問題を棚上げして共同開発」とは、主権は中国に属するが、問題を棚上げするということであって、主権を放棄する意味ではないという。そのうえで、領有権を巡って紛争のある地域を共同で開発することを意味しており、共同開発を通して互いの理解を深め、合理的な形で紛争を解決することにある説明した。

 ところが、「日本は中国側の意図を完全には理解していない」と主張。日本側はますます現実的ではない方向に進んでおり、そのため中国としても「やむを得ず」相応の反応をせざるを得なくなっているそうだ。

 その反応の1つが「中国海軍による宮古海峡の通過」だと紹介。2009年以降、中国海軍は宮古海峡を抜けて太平洋へ出て演習を行っているが、宮古海峡はあくまでも「国際海峡」なのでここを通過することは「国際法には違反していない」と主張した。しかし、宮古海峡のすぐ近くに尖閣諸島があり、日本にとって尖閣諸島は「中国を封じ込める」という戦略的な意義があるので、中国海軍が宮古海峡を通過すると「緊張が走る」のだろうと論じている。

 中国は、中国海軍艦艇の宮古海峡通過は国際法にかなった通常の航行活動だと強調しているが、海洋進出を強めているのは事実だ。尖閣諸島周辺での中国海警局公船の領海侵入も繰り返されており、日本としては高度な警戒が必要だと言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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