
ネスレ日本は、消費者の健康志向と環境への意識の高まりを受けて、「ネスカフェ」から植物由来の素材を使用した“プラントベースラテ”8品を3月1日から順次発売する。
植物由来素材を導入した背景について取材に応じた古山裕巳コーヒーシステムビジネス&スターバックスCPG部部長は「『ネスレは、食の持つ力で、現在そしてこれからの世代のすべての人々の生活の質を高めていきます』のパーパスの下、われわれは栄養・健康・ウエルネスとサステナビリティの2軸でこの存在意義を出している」と語る。
ターゲットは身の丈に合ったナチュラル・美容志向を持つ30~40代女性ラテユーザー。「植物素材から生まれた、やさしいラテ」をコンセプトに掲げ、植物由来素材の中で今回採用したのはコーヒーとの相性も良いとされるオーツとアーモンド。スティックミックス・飲料・「ネスカフェ ドルチェ グスト」専用カプセルの3カテゴリー計で8品をラインアップする。
「プラントベースはかなりトレンドになっており、ネスレとしても注力していく。スティックミックスと飲料でテスト販売を行ったところ、エンドに積まれものすごく売れたことから、お客さまの目に見えるところでしっかりとコンセプトをお伝えすることが大事だと考えている」。
スティックミックスは「ネスカフェ ゴールドブレンド オーツラテ」(4本入り)と「ネスカフェ ゴールドブレンド アーモンドラテ」(同)の2品で希望小売価格は税込429円。
古山裕巳部長(ネスレ日本) 飲料も「ネスカフェ ゴールドブレンド オーツラテ」と「ネスカフェ ゴールドブレンド アーモンドラテ」の商品名で、それぞれ190㎖カートカン(希望小売価格:税込213円)と1000㎖紙容器(税込537円)を取り揃え計4品をラインアップする。
「ネスカフェ ドルチェ グスト」からは、3月1日に「アーモンドラテ」(12P)、4月1日に「オーツラテ」(12P)の専用カプセルを発売する。希望小売価格は2品とも税込1千274円。
豆乳を除く植物性飲料のこれまでの傾向をみると、欧米を中心とした海外のトレンドが遅れて日本にやってくる傾向にある。
海外ではアーモンドの新商品数が大豆を抜き、またオーツ麦も成長している。オーツ麦やエンドウ豆などは後発として環境・栄養面での訴求を強めており、このような訴求は環境意識の高いミレニアル世代や10~20代半ばのZ世代に支持される傾向にある。
海外のネスレでは19年夏からスティックミックスでプラントベースラテを展開し、飲料と「ドルチェ グスト」の専用カプセルは日本初の展開となる。「外食やカフェではソイラテやオーツラテのメニューがあるが、プラントベースラテという言葉はまだない。われわれとしてはプラントベースラテがメニュー化できるくらいまでしっかり認知をとっていきたい」と意欲をのぞかせる。