「もう酒やめる!」は酒飲みの常套句だが、なかなか我慢が続かないのもお約束。いろいろ理由をつけては酒を飲み、また反省するの繰り返し。
しかし、コロナ禍が長引く状況下、生活行動の変容や健康志向の高まりを受けて、「酒を飲まない」選択も増えている。

▼筆者も「ソバーキュリアス」という言葉を最近ようやく覚えた。ソバーは「しらふ」、キュリアスは「~したがる」の意。酒が飲めないわけではないが、あえて飲まない、少量しか飲まないという人やライフスタイルのことだ。

▼国内の飲酒人口が年々細る中でのコロナ禍の襲来。外食・酒類業界への打撃は甚大だ。ノンアルコール市場の取り込みも含め、いかにシフトチェンジしていくかが課題となっている。アサヒビールでは「スマートドリンキング」を提唱し、微アルコール・低アルコールの商品構成を今後高めていくという。

▼酒類を取り巻く社会環境が大きく様変わりし、酒の飲み方が多様化している中で、新たな選択として「あえて飲まない」ことができるのか。グラスを傾けながら、そんなことをぼんやり考える連休だった。
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