クインビーガーデンは養蜂業からスタートしたナチュラルスイーツの総合メーカー。蜂産品(はちみつ、ローヤルゼリー、プロポリスほか)をはじめメープルシロップ、メープルシュガーでは市販品および業務用で高い存在感を持つ。
今年5月、小田忠信社長が代表取締役に、青木均取締役が代表取締役社長に就任した。青木社長に今後の事業方針を聞いた。

――前期(2021年3月期)の着地は。

青木 自社商品販売、OEM事業のほか、直営専門店を2店運営している。直営店舗はコロナの影響を受けたが、すでに回復基調にある。3年前に築地に移転した本社ビル内の店舗も地元の皆さまに認知された。前期は売上高微減で着地、今期は主力事業が堅調に推移しており増収増益の見込みだ。

――事業方針は。

青木 基本的には何も変わらないが、強化ポイントはいくつかある。一つはBtoCの情報発信を強化する。これまでも取り組んできたが、コロナ禍でEC取引、通販での取引規模が大きく拡大した。情報発信の内容をさらに濃くしながらEC、通販の事業規模拡大を図りたい。


次にオリジナル商品の開発。商品開発に合わせて、既存品、新商品ともに「QBG(Queen Bee Garden)」ブランドを強調していく。もともとブランドデザインとして優れているので、消費者の皆さまにより親しまれるよう取り組んでいきたい。今年度はQBGのブランドを再育成する元年としたい。

――創業90周年を記念したマヌカ蜜も発売しました。

青木 マヌカ蜜はこれまでも販売していたが、自社ブランド商品は初。当社と同じ考え方を持つニュージーランドの生産者と連携して誕生した。

――同じ考え方とは。

青木 まず、ミツバチによるエシカルな環境を推奨するとともに、それによって得られた蜂産品をはじめとするおいしいナチュラルスイーツを世に提案していく。これが当社の企業理念だ。

さらにライセンス事業を通じ、ナチュラルスイーツの魅力をすべての世代の皆さまにお伝えしていく。今期は、LINEで人気の「うさまる」とのライセンス契約や、都内人気ベーカリーとのコラボなどに多数取り組んでいく予定だ。


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丸紅入社後繊維部門、経営企画部門を経て執行役員として化成品生活用品を中心に量販大手との取引。5年前に入社。神奈川県横浜市出身。64歳。
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