ミニストップ 弁当・店内調理強化に手応え バリューMD拡大、冷食おつまみ充実へ
おつまみ向け冷凍食品も強化。「鶏もも山賊焼」(やみつキッチン)
ミニストップは今下期も、「食事のデスティネーションストア」を目指した商品・売場のブラッシュアップを推し進める。コロナ禍を契機に生活者のライフスタイルや食に関する買い場、買い方が大きく変容したことを踏まえ、米飯や店内加工FF・惣菜の商品力を強化。
中核を担う「やみつキッチン」シリーズも拡充し、「食事の目的買いの店」「毎日行きたくなる店」としてチェーンの存在感を高める。

同チェーンは今期、「食事で頼られる店舗」となるために、米飯強化やデザートドリンクの投入、店内調理惣菜の充実などに注力。中でも重点戦略商品は「やみつキッチン」としてブランディング。広告宣伝も強化し、集客・売上アップに取り組んできた。

上期の既存店平均日商は前年同期比102%で着地。19年比では98%とした。「売上昨対ではプラスにできた分類も多かったが、計画値には届かずまだまだ道半ば。いち早く19年比で100%を超え、業界内で最も早い回復を達成させたい」(藤本明裕社長)考え。

下期も引き続き「食事のデスティネーションストア」の実現に向けて、「米飯デリカ強化」「店内調理拡大」「ミニストップアプリの浸透」「オリジナル商品の展開強化」「トップバリュの拡充」に取り組む。

「米飯デリカ強化」では原材料にこだわりつつ、原価構造を見直すことで高付加価値商品を手頃な価格で提供する「バリューMD」を拡大。成功事例を作った弁当では「チャーシュー弁当」のリニューアルを実施するほか、「ずっしり極み」「駅弁風」の両シリーズでも新アイテムを投入。さらに調理パンやサラダ、スイーツでもバリューMDのコンセプトに基づく商品を発売する。


また、この秋から弁当用の米を「北海道産ななつぼし」を使用したブレンド米に変更。今後、おにぎりや店内調理弁当でも同様に切り替える。

「店内調理の拡大」に関しては、弁当取扱店を700店に広げるとともに、店内炊飯のおいしさの訴求、野菜や店内調理の単品総菜を活用したメニュー展開、環境に配慮した紙容器への変更なども行っていく。

「ミニストップアプリ」は、9月6日からサービスを開始。ワオンカードとのサービス連携やアプリ機能の拡張などを武器に今期末300万ダウンロードを目指す。

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おつまみ向け冷凍食品も強化。「鶏もも山賊焼」(やみつキッチン) 「オリジナル商品の展開強化」では、デザートドリンク「グルクル」の新フレーバー「飲むストロベリーチョコ」を10月に発売。同社の看板商品「ソフトクリーム」のブランドを生かした乳飲料やスナック菓子、菓子パンなども順次登場する。

「やみつキッチン」は展開カテゴリーを拡充。特に冷凍食品のおつまみ強化を掲げ、この9月に「鶏もも山賊焼」をはじめ11品を投入していく。

また、グループ連携施策として「トップバリュの拡充」を進める一方、ミニストップブランド商品のイオングループのSMなどでの販売を拡大。

環境対応では、プラスチック削減に継続して取り組む。
スプーン・ストローなどの資材変更を進め、30年までに使い捨てプラスチック利用量を18年度比で半減。PBの容器・包材についても環境配慮型素材100%使用としていく。「スイーツ用食べられるスプーン」の採用も検討中だ。
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