飲用量の増加とコーヒー持参ニーズの高まりが背景。
まず飲用量について、取材に応じた古山裕巳飲料事業本部コーヒーシステム&ホワイトカップビジネス部部長は「2019年から21年までのコーヒーを入れる飲用量を調べたところ、タンブラーサイズとされる221ml以上のタイプが物凄く伸び、ボリュームゾーンのマグカップ(141‐220ml)サイズの伸びを上回った」と説明する。
ネスレ日本の古山裕巳飲料事業本部コーヒーシステム&ホワイトカップビジネス部部長 次にコーヒー持参ニーズについては「通勤時にコーヒーを自宅から持参する人が急増している」と述べる。
これらの動向を踏まえて発売される「モーニングブレンド」は、「朝の1杯をたっぷりお得に楽しみたい方や仕事をしながらタンブラーでコーヒーを楽しみたい方をターゲットにコーヒーを多めに使用し『ドルチェグスト』初となるXLボタンに対応したカプセルとなる」。
力強い味わいとともにコスパがいい点も特徴。
140mlあたりの税込価格は、定番の専用カプセル「レギュラーブレンド」が67円であるのに対し「モーニングブレンド」は31円と約半額に設計されている。
「プライスポイントを重視してお求めやすいレンジで販売していこうと考えた」という。
「ヨーロッパではエスプレッソが主流でこのような大きいサイズは飲まれず終売という話になったときに、ネスレ日本が手を挙げて日本向けに開発された」と語る。
発売開始に伴い、各種のコミュニケーションを実施し「タンブラーでも楽しめる、朝にぴったり、たっぷりサイズ」を訴求し新たな需要を獲得していく。
「ドルチェグスト」は、継続的な新商品やブランドコミュニケーションにより19年からの過去3年でユーザーあたりの年間飲用杯数は順調に伸長。21年は19年比で5%増となった。
今夏は、スターバックスブランドのカプセル初となる急冷式アイスコーヒー「スターバックス アイス アメリカーノ」を新発売してアイス飲用ニーズを獲得。
「体験セットは物凄く響いている。スタバ好きのユーザーのエントリーが増え、約60%の飲用がスタバからきておりトータルの飲用杯数も多い。一度試された方は簡単には手放さないとみており定着化を期待している」と振り返る。

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