

ユニークなCMや企画で話題になることが多い「カップヌードル」。ただし、基本的な戦略のベースは「定番強化」で一貫している。白澤BMは「『レギュラー』『カレー』『シーフードヌードル』『チリトマトヌードル』をはじめ、ネクストスタンダードに位置付ける『しお』『欧風チーズカレー』『味噌』『辛麺』などを加えた豊富なラインアップが強み」としながらも、「まだまだその魅力を伝えきれていない。もっと認知度を上げて食べていただける機会を増やしたい」と話す。
22年春は好調な「味噌」の味わいをブラッシュアップし、インパクト抜群の「にんにく豚骨」を新規投入。「トムヤムクンヌードル」を中心とした「世界のカップヌードル」シリーズの訴求も強化した。それぞれで新たなテレビCMを放映したこともポイント。「いまの若者とコミュニケーションをとっていくには、企業やブランドのメッセージを発信するよりも、個々の商品に合わせた話題喚起をスピーディーに展開していく方が効果的」(白澤BM)との判断だ。
一方、発売2年目の「カップヌードルPRO高たんぱく&低糖質」シリーズが好調だ。3月に第3フレーバー「チリトマトヌードル」を追加し、今期は計画比2倍だった初年度の実績を上回る見通し。
また、同社によるとメーン商品の「カップヌードルPRO高たんぱく&低糖質」を購入した約6割が過去1年間で「カップヌードル(レギュラー)」を喫食していないユーザーだという。「想定以上に新しい需要を開拓できている。健康や栄養素を意識される方は増加傾向。商品の認知度を上げていければまだまだ成長させられる」と期待は大きい。22年8月にはテレビCMを放映。「おいしさそのまま」「高たんぱく」「糖質半分」などをユニークな世界観でアピールした。
サウナテント・ミニ四駆、今回限りのレア物多数!
22年秋冬の目玉企画は「カップヌードルクエスト プレゼントキャンペーン」だ。景品は、楽しみ方無限大の「謎肉爆盛1.5㎏詰め込みパック」、大人も童心に帰れる「タミヤ監修 カップヌードルミニ四駆」、SNSでバズった「謎肉クッション」、高さ2mで大人2人を包み込む「サウナカップヌードル」、京都の料亭「祇園さゝ木」が監修した超希少な最高級「100食限定カップヌードル」などレア物だらけの全18種。白澤BMは「いまは生活者の好みやニーズが細分化している。あえて統一のテーマは設けず、誰もがどれか一つは欲しくなるような『カップヌードル』らしい企画を目指した」。
ブランドとしてキャンペーン自体が9年ぶりで、QRコードを活用したポイントキャンペーンは初の試みとなる。
詳細はキャンペーンサイト(https://www.cupnoodle.jp/quest/)まで。応募期間は9月16日~23年1月31日となっている。
キャンペーン実施にあわせテレビCMを放映。また、まとめ買いに便利な「カップヌードルクエスト キャンペーン コンプリートBOX」(全16品詰め合わせ)を日清食品グループオンラインストアで発売。食品スーパーなどの店頭では、バースデー時期に恒例の大陳コンテストで「カップヌードル」ブランドを大々的に露出していく。
異業種コラボ加速、新たな魅力広げる

背景には、ブランドの世界観を広げてより魅力的なものとすることで、女性をはじめカップ麺になじみの薄い生活者にもポジティブに食べて欲しいとの想いがある。白澤BMは「すぐ製品の売上に直結するわけではないが、長期的な視点で非常に重要な取り組み。