調味料・食品セグメントの国内コーヒー事業は、コーヒー豆の高騰・円安によるコスト上昇に対し、度重なる値上げを実行したが追いつかず、事業利益率が悪化した。
国内コーヒー事業について藤江社長は、「味の素AGFはレギュラー、インスタントコーヒーともトップシェアではない。トップではないが、お客様とのコミュニケーションをとりながら度重なる難しい値上げに取り組んできたことは、現場の実行力が向上しつつあることの現れでもある。そういう意味では数量減は想定の範囲内と考えている。短期の値上げに加えて、中期的な目標として、コーヒー豆原料の市場価格に影響を受けづらい製品ポートフォリオ、構造を作りたい。レギュラー、インスタントはコーヒー豆の原料比率が高い。そこで原料比率が低いスティックやパウダーにシフトしたい。中長期的には高い実行力を推進し、コーヒーの事業利益率を回復したい」などと説明した。
また、国内冷凍食品の成果としてギョーザ類のシェアNo.1の奪回をあげたが、全体の売上は前年並みにとどまり、原材料高や円安によるコスト増もあり減益だった。そこでギョーザ類の戦略として、生活者ニーズに合わせたラインアップと価値に見合った価格設定でシェアとGP率(粗利率)の上昇を両立。