
開発方針について、石川和之マーケティング部部長は「現状は節約志向、外食の復活、複数回にわたる価格改定などにより、短期的に需要(食数)を押し下げる力が強い。市場データを見ても、マーケットサイズは単価アップで拡大したものの、間口は横ばいで、奥行き(購入頻度)は減っている」との認識を示し、「当社が得意とする低単価・ユニークで買いやすい商品を拡充しながら、テレビCMや売場提案などの活性化策で食数アップを図っていきたい」とした。
「冷凍 日清まぜ麺亭 たまごかけまぜそば」(日清食品冷凍)ラーメンカテゴリーでは、「冷凍 日清まぜ麺亭」シリーズへの期待が大きい。既存品「同 台湾まぜそば」などをより強固な柱に育成するとともに、話題性のある新商品で成長を加速させたい考え。今春夏は「同たまごかけまぜそば」をラインアップ。たまごをのせて完成するユニークなメニューに仕上げた。発売にあわせテレビCMを放映。「当社は冷凍まぜ麺でトップシェアの座にある。業界他社も巻き込みながらカテゴリーの市場規模を現行の約38億円から近いうちに80億円まで拡大させたい」(マーケティング部)と意気込む。
直近は「冷凍 日清中華 汁なし担々麺 大盛り」が絶好調。
また中華麺のラインアップを生かした売場提案「日清のThe ラーメン横丁」について中村稔取締役営業本部長が進捗を説明。「直近は量販店など25~30企業で実施。店頭の回転率は販売数量で1・2~1・5倍にアップしている」。今春は新たに販促物で「チャルメラ」のメロディーが流れる人感センサー付き音声POPを採用した。石川部長は「『ラーメン横丁』戦略の狙いは冷凍食品売場でラーメンを自然と想起していただけるようにすること。まだまだ消費者の認知度は低く、パスタや玉うどんに匹敵するポジションに引き上げたい」と展望する。

一方、昨秋から店頭販売する「冷凍 完全メシ」を強化。