
家庭用チルド麺の市況について、伊地知社長は「23年度のマーケットサイズは2千306億円、前年比約3%増を見込む(インテージSCIデータより推定)。ただし、2年連続で価格改定した影響もあり食数ベースは約2%減を想定。当社では『行列のできる店のラーメン』『日清Spa王』『麺の達人・スープの達人』『日清のどん兵衛 具材シリーズ』などブランド商品の動きが良かった」。
春夏商品の開発方針は延安良夫取締役マーケティング部長が説明。直近2回の価格改定を経て、「チルド麺は単価アップしたものの、購入率と購入数の減少が課題」と指摘。「コモディティな3食から、付加価値型の2食へシフトが必要」「購入率が低いネクストユーザー(40代以下)の開拓が重要」と述べた。
「チルド 日清焼そばU.F.O 2人前」(日清食品チルド)24年は「チルド麺の正念場」に位置付け、春夏は①「続シン・ラーメンプロジェクト」、②「もっと店頭エンタメ化」を推進する。①は昨年9月に賞味期限を60日間に延長した「行列のできる店のラーメン」のラインアップをさらに拡充。②では話題性のある大型ブランド投入とキッチンカーの全国展開、夏季商材における新規提案とキャンペーンなどを計画。
新商品の目玉は「チルド 日清焼そばU.F.O. 2人前」だ。「やっぱり、チルドもうまかった」をキャッチコピーに、カップ焼そば№1ブランド「日清焼そばU.F.O.」の味わいをチルド焼そばにアレンジした。1食で麺量195gのボリュームも特長。

「アウトドアスパイス ほりにし監修焼そば 2人前」は、大人気スパイス「ほりにし」監修のオリジナル焼そば。爽やかでスパイシーな粉末ソースが絶妙な仕上がりで、通常の食事だけでなくアウトドアにもぴったりの味わい。
一方、「行列のできる店のラーメン」は昨年9月に賞味期限を60日間に延長したが、24年春は対象商品を同ブランドの「冷し担々麺」「冷し中華」、さらには「冷たいトマトのラーメン」などにも広げる。素材タイプの「麺の達人 もっちり生ラーメン 3~4人前」などは現行の50日間から70日間に延長する。