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レジェンド・岸明日香さんに初グラビアに至るまでのエピソードを聞いた

『週刊プレイボーイ』に登場するタレント、女優、アイドルなど、各分野で活躍する女性たち。彼女たちの記念すべき「初グラビア」にフォーカスし、撮影にまつわるエピソードや当時の想いを綴る連載シリーズ、『初グラビア物語~My First Gravure Story~』。

今回はグラビアアイドルのレジェンド・岸明日香さんの前編。

岸さんは、2012年3月12日売りの『週刊プレイボーイ』13号で、初グラビアを披露し、芸能界デビュー。身長158cm、B90W58H88という圧巻のスタイルとショートボブの美しい顔立ちで大きな話題に。

以降、雑誌グラビアやDVD、また女優として多くのドラマ・映画などにも多数活躍。グリコ乳業『ドロリッチ』のCM(2013年)の出演したことでも知られている。

今回はそんな岸さんに芸能界を目指した経緯から、初グラビアに至るまでのエピソードを聞きました。



レジェンド・岸明日香が語る初グラビアの記憶「恥ずかしいを通り越してパニックでした(苦笑)」【初グラビア物語】
岸明日香『週刊プレイボーイ』2012年13号(撮影/西條彰仁)より

岸明日香『週刊プレイボーイ』2012年13号(撮影/西條彰仁)より

――本コラムで以前、桜井木穂さんに取材したんですけど、彼女がグラビアアイドルになったのは、アイドル誌の後半ページに載っていた岸さんらのカットに憧れたからだとか。何人も集まって、賑やかにやっている可愛いアイドルより、水着一枚で堂々とした姿を単独で見せるグラビアアイドルのほうがカッコよかったと。

 そういってもらえるのは嬉しいですね。私がグラビアをやり始めた2012年当時は、アイドル人気が本当にすごかったんです。桜井さんが私のグラビアを見たのは、その人気が落ち着き出した頃だと思うけど、それにしたってアイドルのグラビアに絶対に負けないぞって、気合いを入れて頑張っていましたね。

――今日は初グラビアがテーマ。

当時のエピソードもお聞かせいただければ。まずはデビューに至る経緯からお願いします。岸さんは幼い頃から芸能界に憧れていたそうですね。

 幼稚園生の頃から漠然とですが夢見ていましたね。最初は演歌歌手になりたかったんですよ(笑)。テレビ北島三郎さんが「函館の女」を歌っていたのを釘付けになって。

小・中学生の頃はバレーの部活以外にダンスをやっていたのでダンサーに憧れていました。

高校受験でダンスはやめたんですけど、その後も夢は芸能界。高校の三者面談では先生に「芸能界に入ります」と宣言して、お母さんが心配して泣いているのをなだめてました(笑)。

――本当に一途だったったんですね。実生活でも華やかなものが好きだったんですか?

 華やかというか、ちょっとしたギャルは好きでしたね(笑)。高校がかなり厳しかったので、放課後になるとミニスカート姿で買い物に出かけるのが楽しいみたいな。

髪は腰まで長くして、メイクもばっちり、まつ毛もして。とはいえ決して不良ではなかったし、学校でも割と単独行動が多かったです。

レジェンド・岸明日香が語る初グラビアの記憶「恥ずかしいを通り越してパニックでした(苦笑)」【初グラビア物語】
岸明日香

――芸能界で憧れの人は?

 吉高由里子さんです。他にもいましたけど、グラビア関係で言えば、磯山さやかさん、MEGUMIさんや小池栄子さんも好きでした。胸が大きかったので、友達から「グラビアやりなよ」とかよく言われてましたけど、自分的にはスタイルがいいとは思っていなかったので無理だと思っていました。

――言われるほど胸は大きかったんですか?

 中学3年の頃、急に大きくなって、高校になると100cmはあったと思います。

――100cm! 大きいですね!

 でもとにかくコンプレックスでした。やたら友達からいじられますからね。(顔ではなく)胸に向かって挨拶されたり、変なあだ名をつけられたり。特に体育は本当にイヤで。体育祭では走りたくないし、水泳の授業なんて絶対出たくなかったです。胸が目立たないよう、サラシをまいたりもしていました。

――グラビアアイドルの大半の方は、思春期の頃、胸の大きさがコンプレックスだったとおっしゃいますよね。

 中学の頃はBで、それで十分だったのに、気づいたらGかHになっていて、本望ではなかったです。ちなみにグラビアデビューの時もHあったんですけど、プロフィールではGにしてもらいました。お世話になった杉原杏璃さんや原幹恵さんなど当時、人気の方はみんなGカップのイメージがあったんですよね。

――確かにそうかもしれないです。で、高校卒業後はどうされてたんですか?

 地元の大阪でキャンペーンガールのお仕事をしていました。そして1年くらいやる中で、東京の芸能事務所からもスカウトされるようになりました。

その中で一番、熱心に誘ってくださる事務所と契約しました。最初は何度も連絡があるので、少ししつこいなと思ったんですけど、最後はそんなにいってくださるのはありがたいなと思うようになって(笑)。

――すぐに水着グラビアの話を?

 はい。最初の打ち合わせの瞬間から「グラビアやろう!」って。後で聞いたら、キャンペーンガールの宣材を見た時から気になってくれたみたいなんですよ。私も恥ずかしさはあったのですが芸能の仕事で食べていくんだって思ってたので「じゃあやります」って。

――初グラビアは『週刊プレイボーイ』2012年13号(3月12日発売)に掲載されました。これはどんな経緯で?

 マネージャーさんが私の水着カットをスマホで撮って、それをTwitterのアカウントに載せたんです。「新しいコが入りました」って。そうしたら、たまたま週プレの編集さんがそれをご覧になって是非撮り下ろしやりませんかって連絡をくださいました。その話を聞いて、もうびっくりしちゃって。まさかそんなにすぐお話が来るなんて思ってなかったですから。

――初グラビアってことでまだ勝手がわからないですよね。不安なんてありませんでした?

 不安だらけでした。しかも週プレじゃないですか。全国誌だし、撮影中は水着だけではすまなくて、もっと脱がされるんじゃないかって警戒しまくりで(苦笑)。まぁ杞憂に終わりましたけど。

――撮影はどんな感じだったんですか?

 都内の洋館のようなスタジオで撮りました。でも撮影の前にいろいろ大変で。

――大変、というと? まだ大阪に住んでたんですよね。撮影のため上京したのが大変だったとか?

 それは大丈夫でした。私、ずっと髪が長くて腰まであったんですよ。そうしたらマネージャーさんが派手すぎるから髪を短く切れって言われて。あと当時グラビアアイドルってほとんどロングヘアばかりで、その中でロングだと埋もれちゃうっていうのもあったみたいです。

それで撮影の前々日に美容院に行き、髪を切りました。胸を隠すために伸ばしていたこともあって、もう途中で涙がボロボロでてきちゃって。嫌で仕方なかったです。

――ではワクワクして撮影現場に臨んだわけじゃなかったんですね。

 しかもそれだけじゃないんです。最寄駅からスタジオに行く前に坂道があるんですけど、思い切り転んじゃって。膝から血が出るほど怪我をしちゃったんです。さすがにマネージャーさんにも怒られちゃって。スタジオには、ほうほうの体でたどり着いたというかんじですね(苦笑)。

――撮影の前にヘアメイクが先にありますよね。それは?

 申し訳ないですけどそれもイヤでした(笑)。グラビアってナチュラルメイクじゃないですか。それまでバッチリメイクしかしたことなかったんですよ。メイクしてもらいながら内心では「薄くしないでー!」って叫んでいましたね。

いまはナチュラルメイクの良さをわかっているから、「もっとナチュラルにしてー!」ってしょっ中、思いますけど。慣れですよね。

――撮影はやっぱり恥ずかしかった?

 もはや、恥ずかしいを通り越して、パニックでした(苦笑)。グラビアって自然体を見せるものじゃないですか。でもわからないので自分なりにポーズを決めたら、「そうじゃない! 決めないでいい! もっと力を抜いて!」ってカメラマンさんに言われて。

しかも本人的には普通にアドバイスしてくれてるだけなんでしょうけど、割と強い感じに聞こえたんです。それでビクッとしちゃって。あと髪も切ったし、メイクもナチュラルじゃないですか。一体、どんな風に写っているのか想像できなくて。頭が混乱して、途中から記憶がなかったです。

出来上がった誌面は、カメラを睨みつけてるようなカットが多いんですけど、それは敢えてそうしようとしたのではなくて、緊張して笑える余裕がなかったからなんですよね(笑)。

レジェンド・岸明日香が語る初グラビアの記憶「恥ずかしいを通り越してパニックでした(苦笑)」【初グラビア物語】
岸明日香

★後編⇒岸明日香が語る初グラビアの記憶「イヤイヤ切ったショートヘアのおかげでグラビアの仕事が増えました(笑)」

■岸明日香(KISHI ASUKA

1991年4月11日生まれ
大阪府出身 血液型=B型
身長158㎝ B90 W58 H88
公式Twitter【@asupons02】
公式Instagram【@asupons02】

レジェンド・岸明日香が語る初グラビアの記憶「恥ずかしいを通り越してパニックでした(苦笑)」【初グラビア物語】
岸明日香デジタル写真集『ベッドまでの距離。』撮影/ 西田幸樹 定価/1,320円(税込)

岸明日香デジタル写真集『ベッドまでの距離。』撮影/ 西田幸樹 定価/1,320円(税込)

取材・文/大野智己 撮影/荻原大志