ほぼ全政党が掲げた看板公約がウヤムヤになる可能性も......
「食料品の消費税をゼロにするのは悲願」と言った一方で、「国民会議で検討を加速する」とも発言した高市首相。本当に減税は実現するのか? そのカギとなる「国民会議」について解説する。
* * *
【国民会議の設置は選挙前から進められていた】自民党の圧勝で終わった総選挙。すでに注目は今後、掲げた公約が実現できるかに移っている。
そのひとつに「食料品の消費税ゼロ」がある。自民党は「飲食料品は、2年間に限り消費税の対象としないことについて、今後『国民会議』で実現に向けた検討を加速する」と公約した。食料品の消費税をゼロにするかどうか、国民会議で決めるというのだ。
あまり聞き慣れない言葉だが、「国民会議」とはいったい、どんな組織なのか。法政大学大学院公共政策研究科の白鳥 浩教授が解説する。
「国民会議は、国民の代表者である国会議員の与野党の代表者を集めて、そこに有識者を加え、特定の課題について専門的な議論を集中的に行なうために設置される会議です。党派を超えて、真に国民のためになる議論をすることが目標です。
高市早苗首相は1月5日に『社会保障制度改革について議論する国民会議を1月中に設置する』と発言しています。しかし、解散・総選挙によって設置が先送りになり、いつの間にか『食料品の消費税をゼロにするには国民会議で議論しなければいけない』という話になってしまいました」
政治評論家の舛添要一氏も、高市首相はもともと社会保障制度について議論する国民会議をつくろうとしていたと指摘する。
「2013年の安倍晋三内閣のときに『社会保障制度改革国民会議』が設置されました。
そして26年になり、今度は40年までの日本の社会保障制度を考える国民会議をつくることになっていました。しかし、この国民会議を設置する前に解散・総選挙になってしまったんです。
ですから、選挙があろうとなかろうと国民会議は設置される予定でした。高市首相が『食料品の消費税ゼロは国民会議で検討する』と言ったのは、もう設置が決まっていたからです。
では、国民会議はどれくらいの期間をかけて議論するのかというと、13年のときは報告書が出るまで約8ヵ月かかりました。すると26年の国民会議は、今から準備を始めても、最終的な報告書がまとまるのは早くて年末です。高市首相の言う26年度中の減税実施はかなり難しいでしょう」
高市首相は「夏前までに中間報告をまとめる」と言っているが、食料品の消費税がゼロになるのは、早くても来年度以降ということらしい。
【責任逃れをするための国民会議】ところで、そもそも国民会議の議論で〝食料品の消費税をゼロにする〟という結論になるのだろうか?
「国民会議には、与野党の代表のほかに有識者や専門家が入ります。そして、主に社会保障制度改革や税制について話し合うのであれば、事務方は財務省です。
そうなると、財務省が自分たちに都合のいい有識者や専門家を連れてきて議論をさせるでしょう。
その結果、『食料品の消費税をゼロにすることはできない』という報告書になっても、高市首相の責任にはなりません。『私はゼロにしたかったけれども、与党も野党も専門家も入った国民会議が決めたことなんです』という言い訳ができてしまうんです。
あるいは、もしかしたら『食料品の消費税を2年間ゼロにはできないけれども、1年間ならできる』とか『5%に下げることはできる』という結論が出るかもしれません。
ただしその代わりに、『財源を確保するために所得税を上げます』『食料品以外の消費税を上げます』などという話になってもおかしくないのです」(舛添氏)
2013年8月に「社会保障制度改革国民会議」の清家 篤会長(左)から報告書を受け取る安倍晋三首相(当時)。この報告書では2025年までの社会保障制度のロードマップが描かれていた
白鳥氏も食料品の消費税をゼロにするのは難しいと言う。
「高市首相は今後、防衛費を増大していく意向を示しています。防衛費を増大させるならば、どこからかお金を取ってこなくてはいけないのに、減税なんてやっている場合ではないでしょう。
食料品の消費税ゼロについての議論を国民会議に丸投げするということは、『消費減税はできない』ということについて専門家からお墨付きをもらいたいからです。
『物価高が進んでおりますけれど、消費税を減税するというのが必ずしも最適な解ではないということを与野党で協議して、専門家の方々からも同じ意見をいただきました』と高市首相は話したいんです。野党や専門家にも責任をかぶってもらいたいんです」
では、もし、高市首相が本気で食料品の消費税をゼロにしたいのであれば、どうすればいいのか。
「与党が過半数を有しているんですから、法案を出して、国会で通せばいいんですよ。
でも、よくいわれていることですが、物価高対策としての減税は即効性がありません。すると『全然、暮らしが楽にならない』ということになって、政府・与党が責任を負うことになり、今後の政権運営が難しくなります。
つまり、国民会議で検討するというのは『政府は減税しません』と言っているのと一緒です。〝官僚用語〟でも『前向きに検討する』というのは『やらない』と同じ意味ですから」
与野党の代表と専門家が国民のために議論する国民会議。だが、食料品の消費税ゼロに関しては、高市首相の発言の責任逃れに使われることになるかもしれない。
取材・文/村上隆保 写真/時事通信社 共同通信社





![名探偵コナン 106 絵コンテカードセット付き特装版 ([特装版コミック])](https://m.media-amazon.com/images/I/01MKUOLsA5L._SL500_.gif)

![[のどぬ~るぬれマスク] 【Amazon.co.jp限定】 【まとめ買い】 昼夜兼用立体 ハーブ&ユーカリの香り 3セット×4個(おまけ付き)](https://m.media-amazon.com/images/I/51Q-T7qhTGL._SL500_.jpg)
![[のどぬ~るぬれマスク] 【Amazon.co.jp限定】 【まとめ買い】 就寝立体タイプ 無香料 3セット×4個(おまけ付き)](https://m.media-amazon.com/images/I/51pV-1+GeGL._SL500_.jpg)


