3t超で2635万円! "EVゲレンデ"の実力は!? メルセ...の画像はこちら >>

メルセデス・ベンツ G580 with EQ テクノロジーエディション1 価格:2635万円 正直言うと、見た目はガソリン車のGクラスとほとんど変わらない。今回は一般道を中心に徹底試乗。
その走りの実力はいかほどか!?

メルセデス・ベンツのGクラスが、ついにEV化された。武骨な見た目はそのままに、中身は最先端。だが気になるのはそこじゃない!! 果たしてオンロードでちゃんと使えるの? 日常性能はどうよ!? そのリアルを確かめるべく、週プレ自動車班が公道へ引っ張り出した。

* * *

【超ヘビー級ボディがその場でターン!?】

セレブ御用達の高級クロスカントリーカーといえば、メルセデス・ベンツのGクラスである。通称〝ゲレンデ〟。1979年の誕生以来、武骨でスクエアなデザインを守り続け、世界中で愛されてきた絶対的アイコンである。

そんなゲレンデが、ついにEV化された。2024年10月、日本で販売が始まったG580 with EQテクノロジーである。自動車ジャーナリストの桃田健史氏はこう語る。

「コンフォート性とスポーティ性がこれほど高い次元で両立したEVはほかにありません。急斜面や岩場、深い泥地といった過酷な状況でも、四輪制御が極めて繊細で、フラットな乗り味を保つ。従来のラダーフレーム四駆とは別次元の乗り心地で、走破性はそれ以上です。

その場でターンする神業もスゴい」

その神業の名がGターン。4つのモーターを個別制御し、左右の車輪を逆回転させることで、その場で旋回できてしまう。公道では使用不可のオフロード専用機能だが、このデカボディがほぼその場で回る光景は圧巻のひと言。

スペックも規格外。4基の永久磁石同期モーターにより、最高出力587馬力、最大トルク1164Nmを発揮。116kWhの大容量バッテリーで約530km(WLTCモード)を走る。だが、その代償として車重は3t超。まさにスーパーヘビー級である。

価格は2635万円。関東の販売店関係者はこう話す。

「購入を検討される方は複数台所有が前提。航続距離を気にされる方は多くありません」

3t超で2635万円! "EVゲレンデ"の実力は!? メルセデス・ベンツ G580 with EQ テクノロジーエディション1、オンロードチェック!!
全長4730mm×全幅1985mm×全高1990mm。しかも車重3120kgという超ヘビー級ボディ

全長4730mm×全幅1985mm×全高1990mm。
しかも車重3120kgという超ヘビー級ボディ

3t超で2635万円! "EVゲレンデ"の実力は!? メルセデス・ベンツ G580 with EQ テクノロジーエディション1、オンロードチェック!!
水深85cmも走破のワイルドぶり。リアはスペアタイヤの代わりに収納ボックスを装備

水深85cmも走破のワイルドぶり。リアはスペアタイヤの代わりに収納ボックスを装備

3t超で2635万円! "EVゲレンデ"の実力は!? メルセデス・ベンツ G580 with EQ テクノロジーエディション1、オンロードチェック!!
インパネもガソリン車と大きな違いはない。ダッシュボード中央にGターン用のスイッチ

インパネもガソリン車と大きな違いはない。ダッシュボード中央にGターン用のスイッチ

一戸建てで、充電設備も整う人が多いという。そんな〝異次元セレブカー〟を週プレ自動車班がオンロードで試す。ドアを開ければ、ガチャッと重厚な音が響き渡る。このギア感がたまらない。よじ登るように乗り込めば、それだけで軽い達成感がある。

では、この3t超ボディはどう走るのか。実際に公道へ連れ出すと、印象はいい意味で裏切られた。発進は驚くほどスムーズで、重さを感じさせない。気負いなく扱え、ストレスもない。

桃田氏もこう断言する。

「メルセデス・ベンツの高性能ブランド、AMGのモデルと乗り比べても、加速感はむしろ上。低速域のトルク特性が効いていて、大きさや重さを意識させない。四輪制御によってコーナリングも非常に自然です。世界の自動車メーカーにとってベンチマークになる一台でしょう」

ただし、狭いコインパーキングにこの横綱ボディをねじ込むには、それなりの覚悟がいるのも事実。運転に自信がないと狭い道で地獄絵図もありうる。事実、週プレ自動車班は試乗中、背中に嫌な汗をかきまくった。

正直、このサイズは日本の道には過剰な気もするが、電動化によってゲレンデの個性はさらに際立った。静かで力強く、重厚でありながら軽やか。武骨さと洗練が同居する唯一無二の仕上がり。

最後に桃田氏が総括する。

「メルセデス・ベンツのEV戦略の頂点に位置するスーパーSUVです。実力は文句なしに世界トップクラス」

だが、このクルマは誰にでも推せる〝現実的な一台〟ではない。

充電環境、サイズ、価格......そのすべてを受け止められるか。まさに〝漢〟の器量が試される一台である。

撮影/山本佳吾

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