韓国代表の主将FWソン・フンミン(トッテナム/イングランド)と、MFイ・ガンイン(パリ・サンジェルマン/フランス)が、ともに公式Instagramを更新し、一連の騒動について言及した。

 先のAFCアジアカップカタール2023で、64年ぶりのアジア制覇を目指したものの、準決勝でヨルダン代表に敗れた韓国代表。
大会終了後には、ユルゲン・クリンスマン前監督(16日付けで解任)の手腕が槍玉に挙がった他、若手選手とベテラン選手間の“内紛”も報じられ、イ・ガンインがソン・フンミンの指を脱臼させるケガを負わせたとされていた。

 ただイ・ガンインは、14日に更新した自身の公式Instagramにて「僕が率先して先輩の言葉に耳を傾けなければならなかったが、サッカーファンの皆さんによくない姿を見せてしまった。本当に申し訳ない」と一連の騒動について謝罪していた。

 そんなソン・フンミンとイ・ガンインは20日、ともに公式Instagramを更新。ロンドンで直接謝罪を受けたことを明かした主将は「イ・ガンインが猛省し、僕をはじめとする代表チームのすべての選手たちに心からの謝罪をした」としつつ、「僕も若い頃、間違いをたくさん犯した」と擁護。対するイ・ガンインも「僕の短絡的な考えと軽率な行動によって、大きな失望を与えた」と改めて反省の弁を綴るとともに、「サッカー選手として、また一人の人間として成長するためにより努力し、献身する」と決意を固めている。


 2選手のコメントは以下の通り

■ソン・フンミン

「こんにちは。今日は少し重くて難しい話をさせて欲しい。イ・ガンインが猛省し、僕をはじめとする代表チームのすべての選手たちに心からの謝罪をした。僕も若い頃、間違いをたくさん犯して悪い姿を見せたことがあったけど、その度に尊敬する先輩方の的確なアドバイスと教えが、今ここに僕を立たせてくれている。今後は、彼がこのような間違った行動を二度としないように、代表チームのみんなが先輩として、(僕は)キャプテンとしても、イ・ガンインがより良い人、良い選手に成長できるように、そばで見守っていきたい」

「僕自身、自分の行動についてよくやったとは思わないし、十分に非難されるような行動だったとも思っている。だけど、チームのためにそのような嫌われ役に徹しなければならないのがキャプテンの本分でもあるから、もう一度同じ状況に陥ったとしても、チームのために行動するよ。
ただ今後は、もう少し賢明に、スムーズにチームメイトを統率できるように努力するつもりだ」

「あの件以来、イ・ガンインがとても辛い時間を過ごしている。一度だけ寛大な心で許してあげて。代表チームのキャプテンとして何卒お願いしたい!」

「そして、一部で言われている代表チーム内の仲間割れについての内容は事実と関係なく、僕たちは常に一つのチームとして同じ場所だけを見ようと努力してきた。サッカーでたくさんの愛情を受け取っているにも関わらず、このような騒動を起こしてしまったことを心から申し訳なく思っている。今回の件を境に、僕たち韓国代表チームはさらに成長できるように取り組んでいく。改めて、韓国代表のキャプテンとして心から謝罪する」

■イ・ガンイン

「こんにちは。
先のアジアカップでは、僕の短絡的な考えと軽率な行動によって、ソン・フンミン兄さんを筆頭にチーム全体に、それからサッカーファンの皆さんにも大きな失望を与えてしまった。大切だったのは、直接会って、心から謝罪すること、そして多くの会話を通じてキャプテンの重荷を理解し、自分自身を振り返る時間を持つことだった。ロンドンを訪ねた僕を快く迎えてくれた兄さんに感謝したい」

「フンミン兄さんが今大会をどれほど切望していたか、僕は頭で理解したつもりでいたけど、心と行動が伴っていなかったことが、すべての問題の始まり。キャプテンとして、兄として、またチームメイトとして、団結のためにした忠告に耳を傾けることなく、自分自身の意見ばかりを述べてしまった。あの日の食事席で絶対にしてはいけない行動で、今振り返ってもそう思い、深甚な後悔で一杯。チームに対する敬意と献身が最も大切なことであるにも関わらず、欠落していたんだ」

「他のチームメイトにも一人一人連絡を取り、心からの謝罪を伝えた。
先輩方や(同年代の)仲間に接するとき、僕の言動に配慮と敬意が欠けていたことを深く反省している。今後は態度を改め、より正しい姿勢と礼儀を身につけることを約束した。謝罪を受け入れてくれた先輩方と仲間にも感謝したい。また、僕の行動のせいで、批判対象になった選手もいるけど、それらも本来は僕が受け止めなければならないものと自負している」

「そしてファンのみんな、沢山の期待と応援をもらったにも関わらず、韓国代表選手としての模範的な姿と本分から逸脱し、失望を与えてしまったことを改めて謝罪させて欲しい。今日に至るまでに韓国サッカーを守り、輝かせてきた先輩方や同僚、そしてサッカーを愛する多くのファンの方々がいたからこそ、今僕がここに立つことができているということを改めて自覚した。みんなが与えてくれた愛情と同じくらい、失望が大きことを理解している。
今後はサッカー選手として、また一人の人間として成長するためにより努力し、献身するイ・ガンインになることを誓う。ごめんなさい、そしてありがとう」