2014年からフランクフルトに所属しチーム最古参の一人でもある長谷部は、現地時間2月18日に行われたブンデスリーガ第22節フライブルク戦でスタメンに名を連ねた。
40代での出場はブンデスリーガ史上わずか10人目の偉大な記録。「40歳31日」で3バックの一角としてフル出場した長谷部は、フィールドプレーヤーだけに限ればブンデスリーガ歴代5位となる年長記録を打ち立てた。これからまだまだ記録を更新していく可能性もあるが、彼が今後目指すブンデスリーガの最年長出場ランキングを見てみよう。
[写真]=Getty Images
■4位:マンフレート・ブルクスミュラー(40歳141日)
1963年に発足されたブンデスリーガの歴史において、フィールドプレーヤーの最年長出場ランキングで4位に着けるのはマンフレート・ブルクスミュラー氏だ。
その後もブレーメンでプレーを続け、キャリア最終年の1989-90シーズン最終節に「40歳141日」で出場。その1週間後のDFBポカール決勝でも途中出場からゴールを奪うが、チームは惜しくもカイザースラウテルンに敗れて有終の美を飾れず。
引退してから6年後の1996年、彼はアメリカンフットボールに挑戦したのである。NFLが欧州で設立したNFLヨーロッパに参戦すると、高精度のキックを生かして2002年までプレースキッカーとして活躍した。69歳で惜しまれながら他界したブルクスミュラー氏は、ブンデスリーガの最年長ランキングでは8位(フィールドプレーヤーでは4位)に留まったが、アメリカンフットボール界では「52歳」という最年長出場記録を打ち立てたのである。
■3位:ミロスラフ・ボタバ(40歳225日)
3位はGKを含めたランキングでも総合5位に入るミロスラフ・ボタバ氏だ。チェコのプラハに生まれ、その後西ドイツへ移り住んだボタバ氏は、ドルトムントでプロキャリアをスタートさせるとMFとしてリーグ戦250試合以上に出場。
■2位:クラウディオ・ピサーロ(41歳268日)
当然だが、ブンデスリーガの最年長出場ランキングの上位には自国の選手がずらりと並ぶ。そんな中でトップ10に「2名」だけドイツ人および元ドイツ代表ではない選手がいる。
そんな同氏はブンデスリーガ2年目に19ゴールを叩き出しバイエルンに引き抜かれることに。合計9年間に渡り所属したバイエルンではリーグ優勝6回を経験したほか、2013年にはチャンピオンズリーグ制覇に貢献するなど数々のタイトルを手中に収めた。それでも彼が「ホーム」と呼ぶのは“長寿プレーヤー”にお馴染みのブレーメンだ。
同クラブには合計10シーズンも所属しブンデスリーガ250試合に出場。
ちなみにピサーロ氏は2019年のライプツィヒ戦で「40歳227日」でネットを揺らしており、これがブンデスリーガの最年長ゴール記録となっている。長谷部がこの記録を破るためには、来シーズンもブンデスリーガでプレーし続け、9月以降にゴールを奪う必要がある。
■1位:クラウス・フィヒテル(43歳184日)
1960~80年代にかけて2度に渡りシャルケに所属したフィヒテル氏は、センターバック(CB)およびスイーパーとして活躍。
シャルケでは若い頃からレギュラーを張り、引退するまでにクラブ記録となる公式戦556試合に出場。ブンデスリーガに限って見てもクラブ最多記録の477試合、ブレーメン時代も合わせると552試合もピッチに立っており、これはリーグ全体の歴代4位の記録だ。ちなみに3位はバイエルンなどで活躍した元ドイツ代表GKオリヴァー・カーン氏の557試合となっている。
結局フィヒテル氏は1987-88シーズンまでプレーし続け、歴代最多記録となる22シーズンもブンデスリーガで過ごした(ブレーメン時代に1年だけ2部でプレー)。そして、彼の552試合目にして最後のゲームが、1987-88シーズン最終節のブレーメン戦だった。当時のフィヒテル氏は「43歳184日」。これがブンデスリーガの最年長出場記録となっている。なお、この記録はフィールドプレーヤーに限らずGKを含めても同リーグの最年長記録だという。
(記事/Footmedia)