ベトナムサッカー連盟(VFF)は26日、同国代表を率いるフィリップ・トルシエ監督を解任したことを発表した。

 ベトナム代表は現在開催中のFIFAワールドカップ26アジア2次予選兼AFCアジアカップサウジアラビア2027予選において、グループFの3位に低迷。
ここまで4試合を消化し1勝3敗・勝ち点「3」という成績に留まっており、最終予選出場圏内の2位インドネシアには、2試合を残して「4」ポイント差をつけられている。現地時間26日にインドネシアに0-3で大敗したことが、解任の決定打となった模様だ。

 フランス出身で現在69歳のトルシエ氏は、コートジボワールやナイジェリア、ブルキナファソ、南アフリカなどアフリカ各国代表での指導経験を経て、1998年夏に日本代表の監督に就任。シドニーオリンピック準々決勝進出、AFCアジアカップ優勝、FIFAコンフェデレーションズカップ準優勝といった成績を残し、FIFAワールドカップ日韓2002では、チームを初のベスト16進出に導いた。

 その後はカタール代表やモロッコ代表、マルセイユなどの指揮官を歴任し、2019年にU-19ベトナム代表の監督に就任。2021年に退任すると、2023年3月には同国のA代表およびU-23代表の指揮官就任が発表された。
しかし就任後の成績は安定せず、ここまで指揮した国際Aマッチ14試合の戦績は4勝10敗。AFCアジアカップカタール2023では、初戦日本代表を苦しめたものの、結果的には3戦全敗でグループステージ敗退に終わっていた。

 VFFはトルシエ氏との契約解除に際し、次のような声明を発表している。

「フィリップ・トルシエ監督は、ファンだけでなく、選手やクラブ、VFFからの積極的なサポートに感謝している。また、チームが期待された成績を収められなかったことについては申し訳なく思っている。VFFとしては、近年のトルシエ監督の貢献と常に高い責任感とプロ意識を持って仕事に取り組む姿勢を評価している。
同氏とその家族の健康と今後の成功を願っている。VFFは最近の代表チームの成績が設定された目標に達していないことを謝罪し、ファンが引き続き信頼と支援を寄せてくれることを望んでいる」