ビジャレアルのカンテラ(下部組織)は、欧州フットボール界で高い評価を受けている。
レポートによると、ビジャレアルに来訪したのは、読売ジャイアンツの片岡保幸コーチと他2名。本拠地『エスタディオ・デ・ラ・セラミカ』や練習場、さらに同練習場に併設された最先端のクラブハウス(選手寮、教室、自習室、レジャースペースなど)を視察。
今年からU-15チームを本格的に始動させる読売ジャイアンツは、世界最高峰と定評があるビジャレアルの育成メソッドに着目。ビジャレアルのフットボール管理部に在籍する佐伯夕利子氏の尽力により、今回の視察が実現した。旧弊な仕組みから脱却し、日本野球界のトップクラブとして新しい時代の先駆者を目指している、と読売ジャイアンツの来意について語った同氏は、「日本人にとって、ビジャレアルは選手育成の模範的クラブ」としつつ、以下のようにコメントしている。
「野球はアメリカ色が強く、ヨーロッパのフットボールとは全く異なるものです。これまでは育成するという概念がなく、ユースチームという仕組みもありませんでした。
「彼らはステレオタイプ的な考えに捉われておらず、育成年代のトレーニングプロセスにおいて、ビジャレアルの育成メソッドを応用したいと考えています。読売ジャイアンツは、今年からU-15というカテゴリーを創設しました。コーチたちは、“自律的な選手”を育成するにはどうしたらいいのかを、ビジャレアルから学ぼうと大きな意欲を示しています」