来季に向けたリヴァプールの新指揮官探しが本格化している。29日、イギリス紙『テレグラフ』が報じた。


 リヴァプールは、今年1月にユルゲン・クロップ監督が今季限りで退任することを発表。2015年10月の就任以降、長期政権を築いてきたドイツ人指揮官との別れが数カ月後に迫っている。

 クロップ監督の退任を受けて、リヴァプールは新指揮官探しに着手。複数候補者が挙がるなか、現在レヴァークーゼンで旋風を巻き起こしているシャビ・アロンソ監督が“本命”と目されていた。

 2022年10月、X・アロンソ監督は当時降格圏内に沈んでいたレヴァークーゼンの指揮官に就任。最終的に同シーズンはリーグ戦6位、UEFAヨーロッパリーグ(EL)ベスト4という好成績を残し、低迷するチームを見事立て直した。
今季のレヴァークーゼンはさらなる躍進を見せており、ブンデスリーガで2位のバイエルンに勝ち点『10』の大差をつけ、DFBポカール(国内カップ戦)では準決勝に進出、ELでも準々決勝進出を決めている。

 今季終了後の去就が注目されたX・アロンソ監督だが、30日に控えたブンデスリーガ第27節ホッフェンハイム戦の前日会見では「私はまだ若い監督だ。間違いなく、ここは今の私にとって適切で正しい場所」と、来季もレヴァークーゼンに残ることを宣言。現役時代に在籍した“古巣”リヴァプールに、来季指揮官として凱旋する可能性が事実上消滅した。

『テレグラフ』によると、リヴァプールはX・アロンソ監督の決断を受け、スポルティングのルベン・アモリム監督の招へいに舵を切った模様。X・アロンソ監督も42歳と若い指揮官だが、アモリム監督はさらに若い39歳。
知将としても知られ、スポルティングでは日本代表MF守田英正を指導している。

 また、『テレグラフ』は「スポルティングとアモリムの契約における契約解除条項は今季終了後にも発動される可能性があり、その額は1,500万ユーロ(約24億5,000万円)である」と報道。この契約解除条項は2025年夏には1,000万ユーロ(約約16億3,000万円)に引き下げられる模様で、同紙は「この契約解除条項の存在は、リヴァプールがアモリムとの契約に合意するのが容易になることを意味している」と伝えている。