元ブラジル代表のキャプテンであり、監督も務めたドゥンガ氏が、ブラジルとアルゼンチンについて語ったインタビューを11日、『ESPNアルゼンチン』が報じた。

 現在60歳のドゥンガ氏は、仲間を熱く鼓舞する姿から現役時代に「闘将」と呼ばれ、選手としてインテルナシオナウ、サントス、フィオレンティーナ、シュトゥットガルト、ジュビロ磐田などのクラブで活躍。
ブラジル代表では3度のFIFAワールドカップ(W杯)を含む91試合に出場し、1994年にはキャプテンとして世界一に輝いた。そして、現役引退後の2006年~2010年と2014年~2016には、監督としてブラジル代表を率いた経歴を持つ。

 そんなドゥンガ氏は、アルゼンチンとブラジルどちらが上かという質問されると「代表について話をするならば、今はアルゼンチンが上だろう。ただ、クラブレベルを見れば、ブラジルにも良いクラブが幾つもある」と、代表とクラブに関する見解を語った。

 また、W杯直近3大会でブラジル代表の「10番」を背負い、現在はケガで長期離脱中のネイマール(アル・ヒラル/サウジアラビア)について意見を求められると、ドゥンガ氏は「ネイマールは、アルゼンチン代表でのリオネル・メッシ(インテル・マイアミ/アメリカ)ように大きなプレッシャーを背負ってしまう。誰もがネイマールについて話をするからね。
けれど、チーム全体で責任を分け合う必要があるんだ」と話し、チーム全体で助け合う姿勢の重要性を説明した。

 続いて、ブラジルとアルゼンチンのサポーターについて話題が移ると、ドゥンガ氏は「アルゼンチンのサポーターは素晴らしいよ。90分チームのために歌い続けるからね。ブラジルでは違うんだ。チームが良いプレーをしている時は後押ししてくれる。けれど、悪いプレーをすると反対側に回ってしまうんだ」と、両国サポーターの気質の違いを語った。


 更に、アルゼンチン代表監督としてのオファーが届いたらどうするかと問われると、ドゥンガ氏は「そうなれば素晴らしいね。自分はアルゼンチン代表の選手たちのプレースタイルや全てを出し切る姿勢が好きなんだ。また、選手たちが作り出す雰囲気も良い。チームの雰囲気はとても大事なことだからね」と語り、ライバル国の代表監督を務めることに前向きな姿勢を示した。