2024明治安田J1リーグ第9節が20日に行われ、サガン鳥栖鹿島アントラーズが対戦した。

 6試合未勝利で最下位に沈む鳥栖が、連勝を目指す鹿島を『駅前不動産スタジアム』に迎えての一戦。
先に決定機を迎えたのは鳥栖だった。8分、スルーパスに抜け出した丸橋祐介が左サイドの深い位置から折り返し、ニアに飛び込んだマルセロ・ヒアンが合わせたものの、シュートは枠をとらえられなかった。

 試合の均衡が破れたのは11分、鹿島が先制に成功する。右サイドに開いた鈴木優磨がクロスを供給。ボックス中央のチャヴリッチがこれを落とし、2列目から飛び出した濃野公人が合わせて押し込んだ。大卒ルーキーの濃野は、2試合連続ゴールとなった。


 すると20分、鹿島DF安西幸輝のハンドで鳥栖がPKを獲得。キッカーを務めたマルセロ・ヒアンはゴール右下隅を狙ったものの、相手GK早川友基にコースを読まれてしまい、同点のビッグチャンスを生かすことはできなかった。さらに鳥栖は25分、長沼洋一がペナルティエリア内でのドリブルから鋭いシュートを放ったものの、これも早川の好セーブに遭う。

 押し込む鳥栖は、30分に試合を振り出しに戻す。ペナルティエリアの手前から手塚康平が左足を振り抜くと、シュートは河原創に当たってコースが変わり、相手GK早川の逆を突く形でゴール右下に吸い込まれた。

 その後は球際で激しい攻防が繰り広げられるなか、前半終了間際に鳥栖が逆転に成功する。
右コーナーキックから手塚がインスイングのボールを供給。ファーのマルセロ・ヒアンが合わせてヘディングシュートを叩き込んだ。

 1点リードで折り返した鳥栖は、49分にも絶好機が到来。中央でのボール奪取から速攻に転じ、ファイナルサードでマルセロ・ヒアンにボールが渡る。マルセロ・ヒアンは足を滑らせた相手DF関川郁万をかわしてペナルティエリア内に侵入すると、最後は右足トーキックでゴール右下へ流し込もうとしたものの、シュートは枠を外れてしまった。

 追いかける展開の鹿島は何度かゴールへ近づくものの、鳥栖を脅かすような場面は作り出すことができない。
すると81分、鳥栖がリードを広げることに成功する。横山歩夢が左サイドを切り裂いてグラウンダーで折り返し、ボックス中央のマルセロ・ヒアンが合わせてゴール左上へ突き刺した。

 すると85分、今度は鳥栖MF長沼のハンドで鹿島がPKを獲得。キャプテン鈴木がキッカーを務めると、相手GKパク・イルギュの逆を突いてゴール右下へ流し込んだ。

 それでも88分、鳥栖がすぐさま4点目を獲得する。スローインの流れからマルセロ・ヒアンが右サイドの深い位置に侵入し、グラウンダークロスを供給。
ボックス中央で待ち構えていた福田晃斗がこれに合わせてゴール右下へ流し込んだ。

 終盤押し込んだ鹿島。後半アディショナルタイム7分にはギリェルメ・パレジが鋭いボレーシュートを放ったものの、相手GKパク・イルギュに防がれた。

 試合はこのまま終了し、鳥栖は7試合ぶりの白星で今季2勝目、鹿島は2試合ぶりの黒星となった。次節は28日に行われ、鳥栖は敵地で柏レイソルと、鹿島は敵地でガンバ大阪と対戦する。

【スコア】
サガン鳥栖 4-2 鹿島アントラーズ

【得点者】
0-1 11分 濃野公人(鹿島)
1-1 30分 河原創(鳥栖)
2-1 45+3分 マルセロ・ヒアン(鳥栖)
3-1 81分 マルセロ・ヒアン(鳥栖)
3-2 86分 鈴木優磨(鹿島)
4-2 88分 福田晃斗(鳥栖)


【ゴール動画】横山歩夢の突破からマルセロ・ヒアンが決勝弾!