セリエA第35節が5日に行われ、ローマとユヴェントスが対戦した。

 今年1月のダニエレ・デ・ロッシ監督就任後はリーグ戦14試合で9勝3分2敗と好調を維持しているローマ。
前節終了時点で勝ち点「59」の5位に付けているが、1試合消化の多い4位ボローニャとのポイント差は「5」となっており、トップ4フィニッシュの可能性も残されている。一方のユヴェントスはインテル、ミランに次ぐ3位に付けているものの、直近では3試合連続でドローゲームを演じており、ボローニャとのポイント差は暫定「1」となっている。

 立ち上がりにチャンスを作ったのはユヴェントス。3分にフェデリコ・キエーザが強烈なミドルシュートを放つと、7分には敵陣内でグレイソン・ブレーメルがボールを奪い、キエーザを経由してゴール前のドュシャン・ヴラホヴィッチへ展開。しかし、左足のダイレクトシュートは枠の右へ外れ、決定機を生かすことができない。対するローマは11分、アンへリーニョのクロスにラスムス・ニッセンが頭で合わせたが、惜しくもクロスバーを叩いた。


 試合の均衡が破れたのは15分、右サイドを突破したトンマーゾ・バルダンツィがゴール前へ折り返し、パウロ・ディバラがこれをキープ。後方への落としを受けたブライアン・クリスタンテのシュートはGKヴォイチェフ・シュチェスニーに弾かれるも、ロメル・ルカクが押し込みローマが先制に成功した。対するユヴェントスは31分、キエーザがボックス右角付近から上げたクロスにブレーメルが打点の高いヘディングシュートで合わせ、試合を振り出しに戻した。

 その後はローマがディバラの直接FK、ユヴェントスがサイド攻撃からのマヌエル・ロカテッリのヘディングシュートなど互いに良い場面を作るも、追加点を奪うまでには至らず。前半はこのまま1-1で折り返した。

 後半開始直後の47分、カウンターを発動したユヴェントスは、縦パスを収めたキエーザが卓越した個人技で相手DFを交わして左足を振り抜くも、ミドルシュートは惜しくも右ポストを直撃。
ややオープンな展開が続くなか、64分にはウェストン・マッケニーの横パスを受けたアドリアン・ラビオが左足を振り抜いたが、低い弾道の強烈なシュートはGKミル・スヴィラールの好セーブに阻まれた。

 67分はローマに決定機。右サイドで相手DF2人に囲まれながらも粘ったバルダンツィがボックス内右へ侵入。マイナスへの折り返しにロレンツォ・ペッレグリーニが合わせたが、シュートはブロックに阻まれ枠の左へ。直後のCKの流れからラスムス・ニッセンが叩きつけるボレーを放つも、ユヴェントスのダニーロが必死のブロックで弾き出した。その後は両チームともに攻撃的な選手を投入し、勝ち越しゴールを狙いにいく。


 終盤にかけてややオープンな展開が続くなか、87分にはフィリップ・コスティッチの左CKにモイーズ・キーンが頭で合わせるも、枠を捉えたヘディングシュートはGKスヴィラールが片手で枠外へと弾き出す。対するローマもサイド攻撃を起点に何度かゴール前に迫るが、決定的なシュートまで持ち込むことができない。90+4分にはボックス内で縦パスを引き出したタミー・アブラハムが至近距離から右足を振り抜いたが、GKシュチェスニーの好セーブに阻まれた。

 試合はこのまま1-1で終了し、両チームが勝ち点「1」ずつを分け合う形となった。次節は12日に行われ、ローマはアウェイでアタランタと、ユヴェントスはホームでサレルニターナと対戦する。

【スコア】
ローマ 1-1 ユヴェントス

【得点者】
1-0 15分 ロメル・ルカク(ローマ)
1-1 31分 グレイソン・ブレーメル(ユヴェントス)