ファーストレグは激闘の末に2-2で終了しており、勝てばその時点で決勝進出が決定するという条件でセカンドレグへ突入。試合は立ち上がりからホームチームのペースで進んだが、ドイツ代表GKマヌエル・ノイアーを中心としたバイエルン守備陣の奮闘の前にゴールを奪えない。68分にはカウンターの流れからカナダ代表DFアルフォンソ・デイヴィスが右足で豪快な一撃を沈められ、レアル・マドリードは窮地に陥った。
だが、この日の会場は数々の奇跡を起こしてきた『サンティアゴ・ベルナベウ』だった。88分、ブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールの放ったミドルシュートはGKノイアーの正面へ向かったものの、これをまさかのファンブル。
試合後、活躍を称えられたホセルは「僕がヒーローかって?それは僕にはわからないよ」と謙遜しながらも、「間違いなく、1つだけ言えることがある。それは、僕は本当に幸せな男だということさ」と笑顔を見せる。
「レアル・マドリードでプレーしていると、同点に追いついた時、チームの全員が即座にボールを持って、早く試合を再開させようとする。勝ち越しを狙うためにね。
終盤の81分からピッチに立ち、劇的逆転勝利の立役者となったホセルは、「もちろん、選手であれば誰だってこのような活躍をする夢を見るものさ」と明かしつつも「何よりも大切なことは準備を怠らないことだ」と主張。「1点目については、バイエルンが少し疲れていたんだと思う。彼らの最終ラインはどんどん下がっていたし、そのような場面では一瞬の隙を見せることもある」と同点弾を振り返った後、「僕がこれまで見てきたどんな夢よりも、今日起こったことは美しかった」と活躍を喜んだ。
2シーズンぶりのCL決勝進出を決めたレアル・マドリードは、6月1日にイングランドの『ウェンブリー・スタジアム』にて、ドルトムント(ドイツ)との決勝戦に臨む。
【ハイライト動画】終盤にホセルが2発!勝負強いレアル・マドリードがCL決勝へ