2012年8月29日、バルセロナと対戦したスーペルコパ・デ・エスパーニャで、MFルカ・モドリッチはレアル・マドリードでのデビューを飾ると、後にクラブ記録を更新する『28』のタイトル獲得のうち、最初のタイトルを手にした。以降は、前人未到のCL3連覇を含むビッグイヤーを計6回も掲げた他、個人としてもバロンドール賞などを受賞。40歳が見えてきたここ数シーズンはプレータイムを減らしているものの、“エル・ブランコ”の近代史において、極めて重要な選手となっている。
そんな同選手のレアル・マドリードでのCLデビューが、2012年9月19日に行われたマンチェスター・シティ戦であり、両クラブにとってもこれが初対戦となった。試合は、マンチェスター・シティがFWエディン・ジェコの先制点でリードすると、一度追いつかれた後、85分にDFアレクサンダル・コラロヴの追加点で再び一歩前に出る。ただ、レアル・マドリードの真骨頂は、いつだって追い込まれてから。87分にFWカリム・ベンゼマのゴールで振り出しに戻し、その3分後にはFWクリスティアーノ・ロナウドがゴールネットを揺らしてスコアをひっくり返した。3-2。奇しくも、この先数年間の死闘を占ったかのような試合だった。
あれから13年の歳月が流れた。
CLにおいて4シーズン連続で実現した同カード。先の1stレグで、3-2と先勝したレアル・マドリードが1点のアドバンテージを持って迎える14回目の対戦は、どちらに軍配が上がるのか。勝負の鍵を握るのは、この13年間を知るルカ・モドリッチだ。