レヴァークーゼンとの“ドイツ勢対決”を制し、ベスト8進出を決めたバイエルン。
試合は序盤からバイエルンが主導権を握り、立ち上がりの7分に最初の決定機を作り出す。テンポ良くパスを繋ぎつつ右から左に展開し、ライン際でボールを受けたレロイ・サネがラファエル・ゲレイロとのワンツーでボックス内に侵入。一度は相手にカットされるが、ゲレイロが奪い返してレオン・ゴレツカにバックパスを出す。ペナルティエリア右角で待つミカエル・オリーズへボールを送ると、カットインから左足を一振り。しかし、シュートはわずかに枠の左に外れた。
攻勢を強めるバイエルンは14分にハリー・ケインのヘディング、20分にゲレイロのシュートと立て続けにインテルを脅かすが、いずれも古巣戦となったGKヤン・ゾマーに防がれてしまう。26分にはGKヨナス・ウルビヒが前線に大きくフィードを蹴り込み、走り出したサネが華麗にトラップ。
そんななか、38分にインテルがゲームの均衡を破る。GKゾマーがセンターサークルにロングボールを入れ、待ち受けるラウタロ・マルティネスが相手と競り合いながらヘディング。こぼれ球をマルクス・テュラムが回収すると、リターンを受けたラウタロが左サイドに散らす。アレッサンドロ・バストーニが縦にスルーパスを送り、駆け上がるカルロス・アウグストがワンタッチでゴール前に折り返しを供給。M・テュラムがヒールで落としたボールをラウタロが右足のアウトサイドでネットに突き刺し、インテルが先制に成功した。
後半もバイエルンが相手を上回るシュート数を記録しながら得点に迫るものの、インテルも粘り強い守備で対応。支配率に大きな開きが生まれるが、こう着状態のまま時間が経過する。バイエルンのヴァンサン・コンパニ監督は、今季限りでの退団が発表されたばかりのトーマス・ミュラーを75分に投入。同時にセルジュ・ニャブリとサシャ・ボエもピッチへと送り込み、攻撃の活性化を図る。
押し込み続けるバイエルンは、80分にビッグチャンスを生み出す。
すると、85分に途中出場のミュラーが結果を残す。敵陣右サイド深くでパスを受けたオリーズがドリブルを開始。カットインしながらバックパスを選択すると、ヨシュア・キミッヒが余裕を持った状態で鋭いクロスを蹴り入れる。ボールは大外にポジションを取ったライマーへと繋がり、右足でゴール前に柔らかい折り返しを供給。最後はミュラーが合わせて同点弾を挙げた。
それでも試合はこのまま終わらない。GKゾマーのスローイングからインテルが素早い攻撃を披露。前がかりとなったバイエルンの守備網を巧みに突破し、左サイドを抜け出したC・アウグストが左足でグラウンダーのクロスを入れる。飛び込んできたダヴィデ・フラッテージがワンタッチでネットを揺らして勝ち越し弾をマーク。
【スコア】
バイエルン 1-2 インテル
【得点者】
0-1 38分 ラウタロ・マルティネス(インテル)
1-1 85分 トーマス・ミュラー(バイエルン)
1-2 88分 ダヴィデ・フラッテージ(インテル)
【スターティングメンバー】
バイエルン(4-5-1)
GK:ヨナス・ウルビヒ
DF:コンラート・ライマー、エリック・ダイアー、キム・ミンジェ(74分 サシャ・ボエ)、ヨシプ・スタニシッチ
MF:ヨシュア・キミッヒ、レオン・ゴレツカ、ミカエル・オリーズ、ラファエル・ゲレイロ(74分 セルジュ・ニャブリ)、レロイ・サネ(74分 トーマス・ミュラー)
FW:ハリー・ケイン
インテル(3-5-2)
GK:ヤン・ゾマー
DF:バンジャマン・パヴァール、フランチェスコ・アチェルビ、アレッサンドロ・バストーニ
MF:マッテオ・ダルミアン(79分 ヤン・アウレル・ビセック)、ニコロ・バレッラ、ハカン・チャルハノール、ヘンリク・ムヒタリアン(74分 ヤダヴィデ・フラッテージ)、カルロス・アウグスト
FW:マルクス・テュラム、ラウタロ・マルティネス(89分 ニコラ・ザレフスキ)
【動画】バイエルンvsインテルのハイライト