マンチェスター・シティに所属するノルウェー代表FWアーリング・ハーランドがPKキッカーを務めなかったことに注目が集まっている。17日、イギリスメディア『BBC』が伝えている。


 FAカップ決勝が17日に行われ、マンチェスター・シティはクリスタル・パレスと対戦。16分にエベレチ・エゼに先制点を許すと、最後まで追いつくことができず、0-1で敗れ、FAカップでは2年連続準優勝に終わった。

 この試合で話題となっているのは、33分に獲得したPKの場面。一度はハーランドがボールを持ち、ボールにキスをしたものの、最終的にはオマル・マルムーシュに渡し、キッカーを務めたマルムーシュのシュートがGKディーン・ヘンダーソンにセーブされ、追いつくチャンスを逃していた。

 なお、この試合無得点に終わったハーランドは、マンチェスター・シティで出場した決勝戦は8試合連続無得点となり、『ウェンブリー・スタジアム』での無得点記録も6試合に伸びることとなった。

 ハーランドがPKキッカーを務めなかったことに話題がなっているなか、ジョゼップ・グアルディオラ監督は試合後、「彼が蹴るだろうと思ったけど、彼らとは話をしていない。PKの瞬間、あの時の感覚、そして彼らの気持ちが重要だった。オマルが蹴る準備ができていると判断したんだ。ボールが止まってから時間がかかったので、オマルにはプレッシャーがかかり、ヘンダーソンが素晴らしいセーブを見せたんだ」とPKキッカーがマルムーシュに決まっていたわけではないことを明かした。

 一方、直近7回のPKをうち3回を外していた中でPKキッカーを譲ったハーランドについて元イングランド代表FWウェイン・ルーニー氏は「アーリング・ハーランドはワールドクラスのフォワードだが、リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドのような選手について話せば、彼らがボールを渡すことは絶対にない」と語りながら、成功率が良くなかった結果が判断に影響した可能性を指摘した。

「そこが彼らとアーリング・ハーランドやキリアン・エンバペといった選手たちを区別するものだ。彼らは利己的で毎試合ゴールを決めようとする。
だが、彼がチャンスを逃した時はそれが彼に響いていて、実際に影響しているのがわかる。ウェンブリー・スタジアムでPKを蹴るということが彼にとっては重すぎたのかもしれない。彼も人間だからどうだったかはわからない」

 また、元イングランド代表FWアラン・シアラー氏も「『PKを獲得しても今日は蹴るな』などと言われることはない。彼がシーズンで3回失敗していたとしても、ケガで欠場していたとしても、ピッチに立っている以上はPKを蹴る覚悟ができているはずだ。彼が振り返って、『PKは蹴りたくないから、君が蹴ってくれ』と他の選手に言ったとしたら、信じられないことだね」とハーランドが蹴らなかったことへの驚きを口にした。


【ハイライト動画】クリスタル・パレスvsマンチェスター・シティ

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