エディオンピースウイング広島に集まったのは、当時WEリーグ史上最多の2万156人。紫に染まったスタジアムを眺めて、サンフレッチェ広島・事業プロモーション部の石井奏大さん(現・経営企画室兼事業プロモーション部主任)は安堵していた。
「まず1万人を達成できてホッとしたのと、2万人が入って驚いたのもありました。あとは、かなり大変だったので、やっと終わるというホッとした気持ちが強かったです」。

 サンフレッチェ広島レジーナは3月8日、SOMPO WEリーグ第13節の三菱重工浦和レッズレディース戦を『自由すぎる女王の大祭典』と題して開催。観客動員1万人以上を目指すプロジェクトで、選手が主体となり様々な企画を進めて、目標の倍以上の入場者数を記録した。2カ月後に国立競技場で開催された第20節ジェフユナイテッド市原・千葉レディース対大宮アルディージャVENTUS戦で最多記録は更新されたが、S広島Rは独自のプロジェクトでリーグ戦史上初の入場者数2万人超えの快挙を成し遂げた。

 この一大イベントでプロジェクトリーダーを担当したのが石井奏大さんだ。2022年9月にサンフレッチェ広島に入社し、事業プロモーション部で男女のチケッティングをメインに幅広い業務に携わってきた。今回のプロジェクトでは立ち上げ時にリーダーという大役を任され、約半年間の奮闘の日々を送った。

プロジェクト始動

 S広島Rは2023−24シーズンの最終節で当時チーム最多入場者数の6305人を記録。シーズンを通してもホームゲームで合計3万1980人の観客を動員して、WEリーグの1シーズン最多記録を更新していた。それでも、クラブや選手たちはS広島Rや女子サッカーの認知度がまだまだ低いと感じていた。石井さんはプロジェクトの出発点をこう語る。


「新スタジアムになって女子も記録を作ることができましたが、当時は新スタジアムの効果が大きかったですし、それを一過性のものにしてはダメという危機感はクラブも選手たちも持っていました。その思いを形にするために、まだ集めたことのなかった1万人を集めようという話が出ました」

 クラブスタッフと選手たちで意見交換をした2024年9月、プロジェクトは静かに動き出した。その成功への道は、まず「サンフレッチェ広島レジーナとは何者か」を問うところから始まった。

「レジーナが結局どういうチームなのかを言語化できていなくて、お客さんもなんとなくサンフレッチェの女子チームなのはわかっているけど、どういう個性があるのかをわかっていないという肌感はありました。そこをまずわかってもらわないと、一過性のものになってしまうと思ったので、最初にブランドキャラクターを作ろうという話になりました」

 選手たちはチーム内でアンケートを取り、それぞれが改めてS広島Rというチームと向き合った。それを基に、選手やクラブスタッフ、外部の制作会社も加わって話し合いを行い、出てきた様々なワードから生まれたのが、「自由すぎる女王」というブランドキャラクターだった。

「選手のアンケートでも普段の雰囲気でもそうですけど、レジーナは個性が強くて自由だけどまとまってるチームだと思います。あとは、レジーナが意味する女王という言葉は使いたくて、2つを組み合わせた形でした。それをレジーナのブランドとして広めていきたいという話をしたら、選手もかなり共感してくれたので決まりました」

 S広島Rは「自由すぎる女王」である。そこには、「既存の女子スポーツのイメージに捉われず 、独自のスタイルで魅せるチームとして、選手1人ひとりの個性や自由なプレースタイルを前面に打ち出していく」という思いが込められている。そうしたチームの持つ魅力や価値を浸透させるために、コンセプトムービーも制作し、「自由こそ最強。自由こそ最高。
わたしたちは、自由すぎる女王になる」という力強いメッセージを発信していった。



 石井さんは、「言葉を作るだけでは形骸化してしまうので、ちゃんとこの言葉を広めるために色々考えて、イベントの名前も『自由すぎる女王の大祭典』にしたので、その言葉をみんな大事にしながら取り組んでいたと思います」と振り返った。

 最初に「自由すぎる女王」というS広島Rのキャラクターを明確にしたことで、プロジェクトは一貫性を持って進められた。約3カ月の準備期間を経て、2024年12月に活動が本格的にスタートした。今回の大きな特徴は、選手が主体となったこと。選手たちは3つの委員会に分かれて、文字どおり自由な発想で活動を進めてきた。

「お祭り実行委員会」はキャプテンのDF左山桃子がリーダーを務め、スタッフと意見交換をしながら試合当日のイベント、グルメ、演出などを企画。選手がデザインした「レジーナ大祭典ハッピ」を先着 1万人にプレゼントしたり、左山が試合前に愛犬を抱えて入場したりと自由なアイディアでお祭りムードを作り上げた。

「地域に根付く委員会」はリーダーのFW古賀花野を中心に、地域の人と接点を作り、チームやプロジェクトの認知向上に取り組んだ。選手たち自ら駅前で直接街の人に試合告知のポストカードを配布して来場を呼び掛ける活動も展開。選手考案のキャッチコピーを掲載した9種類のポストカードは、選手やスタッフが約2か月間で企業や地域イベントなど100以上の拠点を訪れて約6万枚を配布した。

「サポーター共同委員会」はリーダーのMF瀧澤千聖が先頭に立ち、チームの公式SNSなどでプロジェクトの様子やチームの魅力を発信し、サポーターを増やす活動を行なった。
その1つとして、クラブ公式 TikTokでは選手自ら企画、撮影、編集を行い、昨年12月1日から3月8日までの 98 日間で合計 119 本の投稿をし、目標としていた毎日投稿を達成。選手が楽しみながら撮影する姿や男子チームとのコラボ動画などが話題となった。

 こうした選手たちの活動を裏で支えていたのが、リーダーの石井さんを中心にプロジェクトに携わったスタッフたちだ。

「選手からいろいろ出てくる意見に対して、これはできるできないとか、これはこうした方がもっと効果的だよねとかは、もちろんこちらである程度判断していましたし、選手がやっているところの見せ方もかなり緻密に考えてやっていました。全部選手任せというわけではなく、フロントもしっかり戦略を練ってサポートしていました」

 その中で石井さんがリーダーとして大事にしていたのはコミュニケーション。選手とフロントの間で意見をまとめて、選手の企画がいい方向へと進むように気配りしながら舵を取った。

「選手自身がいろいろ意見を出ていた中で、選手たちに『結局自分の意見は通らない』とか、『結局私は何もやっていない』とか思わせないように、みんながちゃんと関わっている感じを出すために、1人ひとりにコミュニケーションを取ってやっていました。フロントと選手で考えていることが違うことももちろんあったので、そこをうまく折り合いをつけて、みんなが気持ちよく進めるように、調整はかなり頑張りました」

プロジェクト成功の要因

「知ってもらいたい」という思いから始まったプロジェクトで、選手たちが見せたのはS広島Rらしく目標に向かう姿だった。選手たちの活動を見てきた石井さんは、「なんだかんだみんなが楽しんでやっている雰囲気があったので、もうそれでいいなと思いました。1万人を集めないといけないという切羽詰まった感じよりかは、みんなが楽しんで自由にやっている姿に共感してもらいたいと思いました」と振り返る。

 試合観戦はピッチ内のサッカーがメインではあるが、「自由すぎる女王の大祭典」では選手の活動によってピッチ外でも試合に来る動機や価値を作ったことで多くの観客を呼び込むことができた。

「試合を見に来てもらうというよりかは、選手の一生懸命な姿を見てもらう方が僕としては(成功の要因として)大きかったと思います。
試合の勝ち負けはもちろん大事ですが、それよりは女子選手が頑張ってやってきたプロジェクトで、(入場者数が)当日どうなるのかというワクワク感を感じてもらったり、女子選手が一生懸命に頑張っている姿を応援したいと思ってもらいたかったという狙いはありました」

 試合観戦自体に馴染みがなくても来やすい雰囲気を作ったことも成功要因の1つだろう。多彩なイベントを企画したことで、スタジアムは観戦の場だけではなく、お祭りのような雰囲気となった。石井さんは、「広島の人はこういうお祭りごとが好きなイメージがありました。楽しいイベントと言ったらお祭りですし、みんなで史上最大のお祭りを作ろうという雰囲気でした」と話す。

 その中で注目度を集める起爆剤となったのが来場者プレゼントの「レジーナ大祭典ハッピ」だ。デザインは選手が考案したものだが、バッピのアイディア自体は石井さんが出したものだった。

「お祭り実行委員会のメンバーと打ち合わせをして、選手はまだ3月で寒いからマフラーとか手袋とか実用的で温かいものがいいとか、いろいろ案を出してくれました。ただ、僕はお祭りのコンセプトにハッピをつけるのは大事だと思いましたし、フリーサイズでダウンの上からも着れるからという話もして、ハッピが成功すると思っていたのでかなり推しました」

「だから僕は選手からハッピ大好き男みたいに思われてますね」と笑う石井さんだが、結果的に選手デザインの珍しいハッピは大きな注目を集め、上着の上から羽織れることでスタジアムもより紫に染まった。「話題性はすごかったですし、1万枚作ることでクラブの本気度を示すことにも成功したと思います。すごく反響があってよかったですし、ハッピがなかったら(2万人)いかなかったんじゃないかなと思います」とうれしそうに話した。

 選手の活動や企画を最大限に活かす施策も効果的だった。石井さんは、「1番はどのタイミングでどの情報を出すかをしっかり計画していました。
失敗できないプレッシャーがあったのでかなり緻密でしたね」と明かす。

「1番大きな波をチケット販売の初日から3日間に当てて、そこでムーブメントを作りたいというのが僕らの戦略としてありました。そこに向けて、イベント内容とか来場者プレゼントとかの情報をどのタイミングでどう出していくかはかなり考えました」

 プロジェクト自体が公開されたのは昨年12月1日。男子チームの昨季ホーム最終戦に瀧澤とDF塩田満彩が登場し、スタジアムに集まった約2万7000人の前で発表した。「自由すぎる女王」というキャラクターとコンセプトムービーとともに披露して期待感を生んだ。 

「12月は『自由すぎる女王』という言葉とシーズン後半戦のホーム初戦で1万人プロジェクトがあることを認知してもらうために、Tiktokを中心に毎日何かを投稿して、とにかく煽ることを意識していました」

 WEリーグがウィンターブレイク中の1月後半からは、徐々にイベントの情報を出して期待感を高めていった。

「ハッピは大きな目玉だと思っていたので、1万枚配ることを1番最初に出して、それがかなり反響を呼びました。そこからイベントやゲストの情報少しずつ出していって、とにかく情報を絶やさないようにしていきました」

 チケット販売は試合1カ月前の2月8日。その3日前から左山、塩田、DF近賀ゆかりの個別インタビュー動画をSNSで配信して最後まで期待感を煽った。

「チケット販売初日から3日前から選手の30秒ぐらいの動画を出して、そこで(期待感の)ピークを持ってきてチケット販売を迎えるという狙いでした。もっと細かくありましたが、そのへんをかなり考えてやったので、うまくはまった印象はありました」



 いつもならウィンターブレイクでWEリーグの話題が乏しい期間にもかかわらず、大祭典の話題で地元メディアでの報道は約30件あったという。クラブのSNSだけではなく、テレビCMや地元紙の広告なども含めて幅広いアプローチで情報を発信し、サポーターや地元の人たち、地元メディアの関心をつなぎ続けた。


 そうした取り組みの先には、ひとつの試合にとどまらず、街全体で盛り上げるという狙いもあったという。石井さんは、「そこまでやらないと1万人は集められないと思っていたので、クラブの命運をかけて1万人集めたいという一生懸命な気持ちを、いろんな団体のところに選手と一緒に行って訴えかけたことで、気持ちが伝わったと思います」と振り返った。

 実際に企業や学校などを訪問したときも好意的に受け入れられたという。そこにはスポーツで熱くなる広島ならではの街の特色も影響していたようだ。

「やっぱり選手が直接行ったので、みなさん喜んでいただけたし、協力していただけたと思います。1万人という明確な数字があったので、そこの一端を担いたいという方々がたくさん集まってくれたのが大きかったです。何かに向かって頑張ったり、熱くなれたりするのは広島の県民性だと思うので、そういう意味でも、広島だからこそできたとも思っています」

 様々な活動によって生まれた共感が集まり、街の一体感が2万156人という数字で表れた。石井さんはプロジェクト成功の大きな要因として、「盛り上がっている空気感を街全体で醸成できたのが大きかったと思います。クラブ内も1万人という明確な目標に対してできることをやるという気持ちでやっていましたし、そういった空気感を各所で作れたのがよかったと思います」と分析している。

2万人達成とその先

 クラブはチケットの発券状況を基にした入場者数の見込みをSNSで定期的に公開し、徐々に増した盛り上がりを可視化していた。最終的に試合直前の見込みは、「1万人はほぼ確実に行く感触はあって、1万5000人ぐらいという感じでした」と石井さんは言う。

 しかし、当日蓋を開けてみれば、スタジアムには2万156人が集まり、予測を5000人も上回った。クラブが明かした着券率(チケット総数に対して実際に入場した人数の割合)は通常の70パーセント台を超えて約85パーセントを記録。招待券の割合は全体の約20パーセントで、利用率は通常50パーセントのところ今回は約75パーセントと、どちらも高い着券率を記録した。

 石井さんは、「予測を完全に読み間違えていました。当日券の販売も伸びましたし、あとは招待券や団体の方々がいつもよりかなり多く、そこの読みが甘かったと思います。おそらくチケットを持ってる人がほぼ来たという状況でした」と説明し、高い着券率の要因については、「煽りに煽ってかなり話題になっていましたし、メディアにもすごく取り上げていただいて、SNSでも最後までプロモーションしていたのが大きかったと思います」と活動の成果に胸を張った。

 約半年にわたる奮闘が実り、スタジアムは2万人の観客で紫に染まった。石井さんは、「男子に引けを取らないぐらいの景色だったので、それを女子でこの景色を実現できたのはすごく感慨深かったですし、歴史がこの瞬間に変わっている肌感はあったのですごくゾクゾク、ワクワクという気持ちでした」と圧巻の光景に心を打たれていた。

 試合自体はスコアレスドローで終わったものの、クラブによる満足度調査では回答があった約 2000 名の来場者の 85パーセントが「また来たい」と答えたという。石井さんも活動を振り返り、「選手と交流してすごくうれしそうなお客さんの姿や子供たちの喜ぶ姿を見て、自分もうれしくなりましたし、どんどんファンが増えていく印象もあったのでうれしかったです」と喜びと手応えも感じていた。

 選手たちが活動を通じて示したように、街や町の人たちとの接点を増やしてより身近な存在になることは女子サッカーを盛り上げる1つのヒントでもあるだろう。石井さんは、「みなさんよく言うのは、女子の方が親近感があって親しみやすいということ。ピッチ外ではワーキャーしているけど、いざ試合が始まると泥臭くバチバチやる。女子はギャップが大きいので、そこにはまる人は結構多い印象はあります」と話した。

 S広島Rが誕生して4年。初の一大プロジェクトを成功させて、クラブにとっても選手たちにとっても未来につながる経験となった。石井さんはクラブ内の変化をこう語る。

「フロントの中では、ここまでやれば目標を達成できるという道しるべはできたと思います。これだけ緻密にいろいろ考えて、みんなで実行すればできるという自信はついたと思うし、それを体現していく力はクラブ全体でついたと思います。選手自身にとっても成功体験になったと思いますし、これからも継続してやっていけば、レジーナのファンが増える自信にもなったと思います。そういう成功体験をしてもらう狙いもあったので、選手のキャリアにとってもすごく良かったと思います。選手たちは自発的に色々やってくれるようになったのですごくうれしいですね」

 プロジェクトの経験が活きているシーンもすでにあった。5月4日に行われたホーム最終戦では、1万人以上が見込まれていた中で入場ゲートを2つ開放し、先着3000人対象の来場者プレゼントも両ゲートで配布。大祭典での入場整理の課題を教訓にしていた。また、今季限りで現役を引退した近賀は試合前に大祭典での左山のように愛犬と一緒に入場。そして、試合後の引退セレモニーでは近賀にチームメイトからサプライズ動画が贈られる演出もあった。この動画は瀧澤が中心となり、WEリーグ全チームや男子チームなどに声をかけて制作されたものだった。

「(サプライズ動画について)僕らは何も言ってなくて、選手から自分たちで考えてなにかやりたいという相談がありました。瀧澤選手から僕に連絡があって、いろいろアイデアがあった中で最終的に動画を作ることになり、彼女がいろんなところから動画を集めてかなり頑張っていました。選手から発案して自分たちの意思でやりたいと思ってくれるのは大きな変化だと思いました」

 クラブは今回のプロジェクトの経緯や成功理由、課題などをまとめた資料をすぐにWEリーグへと共有した。クラブ独自のノウハウとして非公開でもおかしくはないが、石井さんは、「普通なら“秘伝のたれ”みたいな感じで扱うと思いますが、僕らはWEリーグ全体で盛り上げていきたいという思いがあるので、ノウハウは公開してお互い連携していきましょうという思いでした」と話した。

 今季のWEリーグはシーズンを通してリーグ戦とカップ戦を含む公式戦全165試合で過去最多となる合計33万7290人の入場者数を記録した。5月6日に国立競技場で男女同日開催された第20節の千葉L対大宮V戦ではWEリーグ公式戦で史上最多入場者数の2万6605人を達成。2年目のセレッソ大阪ヤンマーレディースも今季のホーム最終戦を「#1万人よ咲き誇れ ~CEREZOファミリーいざ集結~」と題して開催し、1万294人の入場者数を記録した。徐々にWEリーグで集客の取り組みや盛り上がりが増してきた。

 S広島Rはホームでのリーグ戦全11試合をEピースで開催し、入場者数合計6万0307人で昨季の最多記録を大幅に更新した。1試合平均でも5482人を記録し、WEリーグが創設時に掲げた「1試合平均5000人」の集客目標を達成。WEリーグの盛り上がりを引っ張っていく存在になってきた。

 最多記録は2カ月で塗り替えられた形だったが、石井さんは「数字は数字でしかないので、その後どうするかの方が大事なので楽しみです。WEリーグが盛り上がってきている感じはあるので、全クラブで盛り上げていきたいです」と視線を先に向ける。

 2万人を集めたことで、本拠地のEピースを女子サッカーで満員にするのも叶わぬ夢ではないだろう。満員まであと約8000人。石井さんは、「ポテンシャルはあると思います。満員にしたいですね。歴史が変わると思います」と期待を込めて話す。

「この火を絶やさないことが1番大事で、今シーズンは成功したと思われていますが、来シーズンは近賀さんも福元(美穂)さんもいなくなりますし、勝負の年だと思います。精神的支柱2人がいなくなる中で、どうやって選手をもっとプロモーションしていくかが勝負だと思いますし、そこに選手もどのくらいの密度で巻き込めるかがすごく大事だと思います」

 来シーズンはチームを引っ張ってきたレジェンド2人がいなくなり、監督も代わって新しい時代に入る。ただ、今季確立した「自由すぎる女王」らしさは変わらず、地道な取り組みを続けていく。5年目に突入したサンフレッチェ広島レジーナは新たなスタートを切っている。

取材・文=湊昂大
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