5日にアウェイで行われたオーストラリア代表戦は、ほとんどの時間でボールを握りながら、相手守備陣を崩し切ることができず、90分の失点により0-1でタイムアップ。2次予選を含めて、今予選初黒星を喫した。
長友はオーストラリア代表戦もメンバー外だったが、試合の前日、自らの部屋を訪ねてきた森保一監督より、直接その旨を伝えられた。直近ではメンバーに選出されながらメンバー外という悔しい状況が続いているものの、変わらないのは「選んでもらうため、自ら見せる、証明する」との思いだ。「(メンバーに選ばれるための)答えはピッチ外には落ちてないと思っています。いくら自分が盛り上げて、チームの輪を作っていたとしても、それを理由に森保さんが『佑都を選ぼう』とはならない。必要なものはすべてピッチを落ちてると思うので」と明かしたとおり、日本代表の練習のなかで、そしてFC東京の試合で、自らの“価値”を証明していく。
今回、長友にとってクラブの後輩でもある俵積田が日本代表に初招集されており、オーストラリア代表戦では左ウイングバックとして先発出場。早速A代表デビューを飾った。だが、長友に言わせれば「俵は緊張しすぎ」とのこと。「顔がこわばってる感じだったんで、笑いでほぐしてあげないと思って、あいつを笑わせることにチャレンジしてます。なかなか笑ってくれないですが(笑)」と明かした。
同時に、日本代表の先輩としての声がけも忘れていない。俵積田がリラックスして試合に入るため、長友は「ミスを恐れずにやりなよ。ミスをしてしまっても、若いんだから絶対に取り返せる。俺に次はないけど、お前はあるよ。だから思いっきりやりな!」などと言葉をかけていたようだ。
ベテランとして俵積田のような若手に力を発揮させるためのアドバイスも送っているが、自らにフォーカスを当ててもいる。「すべてレベルアップしていかないと、ワールドカップのあのレベルには到達できない。やることは多いですね」と明かすと、「もちろん焦りがないと言ったら嘘になります」と正直な思いも吐露。「ただ、1年でしっかりとコンディションを戻していける自信はやっぱりあって、その自信は揺らがないですね」と語ったが、その背景にはこれまで積み上げてきた経験、具体的にはワールドカップまでのコンディションの作り方がある。
「ワールドカップが近づくにつれて、モチベーションは上がっていくと思います。あと1年、半年と経てば、なんかちょっと違った自分になっているんだろうなとも思っていて。周りが僕を見て怖いと感じるような覇気を出していくんじゃないかと」
日本代表として単独歴代最多となる5大会連続のワールドカップ出場へ向けて、長友が歩みを止めることはない。
【ハイライト動画】日本代表がオーストラリアに16年ぶり敗北