カーディフ・シティに所属するウェールズ代表MFアーロン・ラムジーが、メキシコ行きに近付いているようだ。イギリスメディア『PA』が8日に報じている。


 現在34歳のラムジーは、2008年夏にカーディフからアーセナルへ加わると、2度のレンタル移籍を経てアーセナルで主力に定着。アーセン・ヴェンゲル元監督からの信頼も厚く、2019年夏に退団するまで、369試合出場64ゴール60アシストを記録し、3度のFAカップ優勝にも大きく貢献した。2シーズン半にわたってプレーしたユヴェントスでは、70試合出場6ゴール6アシストをマークし、初年度にセリエA優勝、2年目にコッパ・イタリア優勝を経験。その後はレンジャーズ、ニースを渡り歩き、2023年夏より古巣のカーディフ・シティに帰還していた。

 カーディフ・シティではケガに悩まされることも多く、今季も公式戦わずか10試合の出場にとどまっていた。カーディフ・シティはチャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)で残留争いに巻き込まれており、今年4月にはオメル・リザ監督を解任。負傷離脱中だったラムジーは、暫定監督としてチームを率いることとなったが、最終的には最下位でシーズンを終え、クラブを22年ぶりとなるリーグ1(イングランド3部リーグ)降格の危機から救うことはできなかった。

 今回の報道によると、ラムジーは今夏にカーディフ・シティを離れ、新天地を求めることになるという。カーディフ・シティに復帰した2023年夏には、同クラブで現役を引退するまでプレーする可能性が高いと見られていたものの、状況に変化が生まれたようだ。

 カーディフ・シティは、今シーズン限りで契約が満了を迎えるラムジーに対して、選手としてではなく、正式監督就任のオファーを提示していた。しかしながら、ラムジー自身は来年に控えた北中米ワールドカップの出場を目標としており、現役続行を希望していたという。

 今年4月には、「ワールドカップに出場したい気持ちは明確だ。
目の前に大きな人参をぶら下げられるようなものなのだからね」と発言していたラムジー。カーディフ・シティ在籍中に悩まされたハムストリングのケガも回復の兆しを見せており、来季は選手としてのチャレンジを優先事項とした結果、故郷のクラブを再び離れる決断を下した模様だ。

 そんなラムジーの新天地は、リーガMX(メキシコ1部リーグ)のクラブ・ウニベルシダ・ナシオナル、通称プーマスUNAMとなる可能性が高い。2024-25シーズン、同クラブはアペルトゥーラ(前期)とクラウスーラ(後期)を合わせた総合順位で6位に入っており、来年に控えたCONCACAFチャンピオンズカップへの出場権を獲得している。

 現在プーマスUNAMを率いるエフライン・フアレス監督はラムジーと代理人が同じで、両者は代理人経由で付き合いがあったようだ。今回の報道によると、既にラムジーはプーマスUNAMと個人合意に達しており、移籍成立は時間の問題と見られている。

 なお、イギリスメディア『BBC』や『スカイスポーツ』などの情報によると、ラムジーはリーガMXでプレーする初の英国人選手になるとのこと。自身2度目のワールドカップ出場を目指すラムジーが、新たな挑戦に打って出ることとなりそうだ。


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