2025明治安田J1リーグ第5節延期分が2日に行われ、ヴィッセル神戸とサンフレッチェ広島が対戦した。

 昨シーズンのJ1リーグで最終節まで激しく優勝を争った神戸と広島。
今シーズンも比較的安定した戦いを披露しており、ともに1試合未消化ながら神戸が勝ち点「37」の4位、広島が勝ち点「36」の5位につけている。勝利すれば勝ち点「38」の京都サンガF.C.を抜いて3位に浮上し、勝ち点「41」で並ぶ首位鹿島アントラーズ、2位柏レイソルとの差も縮まる一戦。果たしてどちらに軍配が上がるだろうか。

 序盤はアウェイの広島が主導権を握る。後方からのロングボールも使いながら相手DFラインの背後を狙い、セカンドボールをことごとく拾ってチャンスを創出。14分、左サイドで起点を作った新井直人がスルーパスを送り、斜めのランニングで抜け出したジャーメイン良のポストプレーから中村草太がシュートを放つも枠を捉え切れず。28分には右に開いた中村のラストパスから加藤陸次樹がフィニッシュに持ち込んだが、ネットを揺らすことはできなかった。

 対する神戸は27分に最初のシュートを放つと、31分には好調の宮代大聖に決定機が到来。上手くライン間にポジションを取った佐々木大樹の鋭い縦パスを受けてボックス内へ侵入したが、シュートはGK大迫敬介の好セーブに阻まれた。さらに45+2分にはGKからのロングフィードを起点に相手陣内へ攻め込むと、宮代が巧みなタッチでボールをキープし、中央の井手口陽介にパス。しかし、ボックス手前中央からのミドルシュートはGK大迫に弾き出された。

 スコアレスで迎えた後半、最初に決定機を作ったのは広島だった。
53分、敵陣内でボールを奪って二次攻撃に繋げると、中野就斗の絶妙なクロスにジャーメインが合わせたが、ヘディングシュートは惜しくも左ポストを叩く。一方、ボールを握る時間を増やした神戸は66分、エリキがピッチ中央右サイドで起点を作ったところから一気に攻め込み、左からカットインした宮代が柔らかいクロスを供給。佐々木の折り返しをエリキが頭で押し込み、先制に成功した。

 ビハインドを負った広島は71分に左からカットインした中村がカーブをかけたシュートでゴール右隅を狙ったが枠を捉えられず。その後もヴァレール・ジェルマン、前田直輝、木下康介らを投入して同点弾を狙いにいくが、神戸に上手く時間を使われ、時折訪れたチャンスも生かすことができない。試合はこのまま1-0で終了し、上位対決を制した神戸が3位に浮上し、首位および2位との勝ち点差を「1」まで縮めた。

 両チームの次戦は5日に行われる第23節。神戸はホームで湘南ベルマーレ、広島はアウェイでファジアーノ岡山と対戦する。

【スコア】
ヴィッセル神戸 1-0 サンフレッチェ広島

【得点者】
1-0 66分 エリキ(ヴィッセル神戸)
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