現在28歳のジェズスは、2022年夏にマンチェスター・シティから完全移籍でアーセナルへ加わると、即座にセンターフォワードの主軸に君臨。FIFAワールドカップカタール2022までのプレミアリーグでは全試合のピッチに立ち、5ゴール6アシストを記録するなど、攻撃陣をけん引する存在だった。しかしながら、同大会でひざを負傷すると、復帰後の2022-23シーズン終盤戦は再び復調の気配を漂わせたものの、以降も度重なるケガに悩まされており、今年1月には左ひざ前十字じん帯損傷の大ケガに見舞われた。
今夏の移籍市場で、アーセナルはスポルティングからスウェーデン代表FWヴィクトル・ギェケレシュを獲得。移籍金の総額は最大で7600万ユーロ(約132億円)と見られており、かつてティエリ・アンリ氏が背負った「14」を託すなど、期待値の高さもうかがえる。クラブにとって待望のストライカーを獲得したが、ギェケレシュの加入によって序列が低下する見込みのジェズスは、今夏に3年間を過ごしたアーセナルに別れを告げることとなるかもしれない。
ジェズスは昨年夏にも退団が取り沙汰されながら、最終的には残留を決断していた。しかしながら、今年3月にスポーツディレクター(SD)に就任したアンドレア・ベルタ氏はスカッドのバランスを調整すべく、ジェズスの退団にゴーサインを出したという。
ブラジルメディア『RTIエスポルチ』によると、ジェズスの新天地はフラメンゴとなる可能性が高く、既にレンタル移籍でのオファーを提示。アーセナル側もこれを受け入れるべく進めており、現在はジェズスの週給26万5000ポンド(約5200万円)と見られる年俸をどのように負担するかを詰めている段階とのこと。ジェズスは契約を2027年夏まで残していることから、アーセナルの視点から見ると、来夏の売却を見据えた上でのレンタル移籍になる模様だ。
なお、同メディア『GEグローボ』は、ジェズスが古巣であるパルメイラスへの復帰を熱望しているとも伝えたが、“夢の移籍”は実現しなかったようだ。
果たして、アーセナルの“現9番”はこの夏にロースロンドンを離れ、母国で再起を誓うこととなるのだろうか。その動向に注目が集まっている。
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