テア・シュテーゲンは先月末に腰部の手術を実施し、バルセロナは負傷と手術に関する報告書をラ・リーガに提出するため、同意書への署名を求めていた。
ラ・リーガでは4カ月間以上の離脱を要すると判断された場合には、その選手の給与を削減することが可能となる。サラリーキャップの超過に伴う選手登録問題を抱えているバルセロナは、この特例措置を利用してスペイン人GKジョアン・ガルシアら新戦力を登録しようと考えていたものの、離脱期間を3カ月間と発表しているテア・シュテーゲンが同意書への署名を拒否したことで、思惑が外れた形となっていた。
これを受け、バルセロナは8日に同選手に対する懲戒手続きを開始したことを発表し、問題が最終的に解決されるまでキャプテンの座を一時的に剥奪して当該期間中のトップチームのキャプテンはウルグアイ代表DFロナルド・アラウホが引き継ぐことを明らかにしていた。
そんななか、バルセロナは9日にクラブ公式サイトでテア・シュテーゲンがラ・リーガに提出するために必要となっていた自身の手術に関する医療報告書の承認書にサインしたことを発表。これにより、懲戒処分は終了となり、直ちにトップチームのキャプテンに復帰したことを伝えている。
また、テア・シュテーゲン自身も公式インスタグラムを更新し、以下のように声明を発表している。
「ここ数カ月は肉体的にも個人的にも特に辛い時期だった。他の選手と同様にケガを負った後は、チームに貢献するために最も愛する競技に出場したいという思いだけで、できる限り早くピッチに戻ることを最優先にしてきた」
「ここ数週間は僕について様々なことが言われてきた。その中には全く根拠のないものもある。そのため、敬意を払いつつも、明確に僕の見解を表明する必要があると感じている」
「手術を受けるという決断は医療専門家たちと協議をしてクラブの全面的な承認を得た上で下した。僕の健康と長期的なスポーツキャリアを最優先に考えるという僕の考えは、もちろんバルセロナの方針とも完全に一致していて、トロフィーを獲得し続けるためにできるだけ早くピッチに復帰するというものだ」
「そして、その後に必要な最低限の回復期間を公表した。
「また、一部の憶測を踏まえて明確に伝えるが、クラブとの契約更新と選手の加入はすべて僕の手術前に完了していて、僕が受けなければならなかった新たな手術に伴う不運な状況が、深く尊敬していて今後何シーズンもロッカールームを共にすることを楽しみにしている他の同僚たちの登録に必要になるとは全く考えられていなかった。いかなる解釈も不公平かつ不正確である」
「僕はキャリアを通して常にプロ意識、敬意、そして自分が代表してきたクラブへの献身性を持って行動するように努めてきた。バルセロナ、この街、そして長年支えてくれているサポーターの皆には深い愛情を抱いている。このユニフォームへの僕の献身性は揺るいではいない」
「困難な状況では緊張が高まることを理解しているけど、対話と責任感を持って臨むことでこの状況を建設的に解決できると信じている。クラブの経営陣と協力してこの問題を解決し、要請された承認を与える用意は万全だ。多くのことが変わったかもしれないけど、一つだけ変わらないことがある。それはテア・シュテーゲンがクレを愛しているということだ!」