パリ・サンジェルマン(PSG)は12日、ボーンマスからウクライナ代表DFイリア・ザバルニーが完全移籍加入することを発表した。

 クラブからの発表によると、契約期間は2030年6月30日までの5年間。
背番号は、かつて元イタリア代表MFマルコ・ヴェラッティ(現:アル・ドゥハイル)が長らく背負った「6」に決まった。PSG史上初のウクライナ人選手となったことも伝えられている。移籍金については公表されていないものの、フランスメディア『レキップ』によると、6300万ユーロ(約109億円)がボーンマスに支払われるという。

 完全移籍加入に際し、ザバルニーはPSGのクラブ公式HPを通してコメントを発表。次のような言葉で、現在の心境を明かした。

「世界最高のクラブであり、最高のプロジェクトを持つパリ・サンジェルマンに加入できて喜ばしく思う。ピッチの上で、全力を尽くすつもりだ。デビュー戦でファンの皆さんにお会いできるのを楽しみにしている」

 同時に、PSGのナセル・アル・ケライフィ会長も「イリア・ザバルニーの獲得により、チームの強化を継続できることを大変嬉しく思う。イリアは、才能溢れる国際的な選手であり、素晴らしいプロフェッショナルでもある。彼は、パリ・サンジェルマンが長期的に構築しているあらゆることに大きな貢献をしてくれるだろう」との言葉で、ザバルニーに期待を寄せた。

 ザバルニーは2002年9月1日生まれの現在22歳。母国の名門として知られるディナモ・キーウのアカデミー育ちで、2020年9月にトップチームデビューを飾ると、若くしてセンターバックの中心選手に君臨。
ディナモ・キーウでは公式戦通算84試合のピッチに立ち、2023年1月にボーンマスに完全移籍を果たした。ボーンマスでは加入直後こそケガの影響もあって定位置の確保に苦しんだものの、2023-24シーズンからは最終ラインの主軸として活躍。2024-25シーズンからは、今夏にレアル・マドリードへステップアップしたスペイン代表DFディーン・ハウセンとのコンビで、ボーンマスのプレミアリーグにおけるトップハーフ入りとクラブ史上最多勝ち点「56」の獲得に貢献。ボーンマスでは公式戦通算86試合出場1ゴールを記録した。

 また、22歳ながら既にウクライナ代表としても国際Aマッチ通算49試合出場3ゴールをマーク。ディナモ・キーウでのトップチームデビューからおよそ1カ月後の2020年10月にウクライナ代表デビューを飾ると、以降は主力に定着し、EUROは2大会連続で全試合フル出場を果たしている。

 2024-25シーズン、PSGは2年連続でリーグ・アン、クープ・ドゥ・フランス、トロフェ・デ・シャンピオンの国内3冠を達成しただけでなく、クラブにとって悲願でもあった初のチャンピオンズリーグ(CL)優勝も実現。来る新シーズンに向けて、今夏はリールからフランス代表GKリュカ・シュヴァリエ、ローマからU-19イタリア代表GKレナト・マリンの完全移籍加入を発表しており、ザバルニーはクラブにとって3人目の新戦力となった。


【動画】PSGがザバルニー獲得を正式発表!



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