プレミアリーグ第1節が16日に行われ、ブライトンはホームでフルアムと対戦し、1-1のドローに終わった。クラブの発表によると、男性サポーターは後半途中に東スタンド上段で体調を崩した模様で、救急隊員や警察、クラブの観客担当医師らは現場で長時間にわたってCPR(心肺蘇生法)や除細動を含めた最善の対応を行なったという。
また、この状況下では患者を病院に搬送しないことが生存率を最大化すると考えたため、プライバシースクリーンを可能な限り速やかに設置して、現場での対応が行われたことも明らかになっている。
なお、クラブ関係者はサセックス警察とプレミアリーグと協議をして試合を中断することを検討したものの、サポーターの大多数と両チームの選手が当時そのことに気づいていなかったことや、試合を中断すれば現場への注目が高まり、蘇生措置に影響が出る可能性があり、患者が反応を示して病院への迅速な搬送が必要になった場合、さらなる合併症を引き起こす可能性もあったことなどから、試合中断という措置は取られなかったことが伝えられている。
ブライトンはこの出来事を目撃したスタッフやサポーターの方に向けて、精神的および感情的な健康問題を含むあらゆる問題のサポートをするために、24時間年中無休で対応しているヘルプラインが無料で利用できることを呼びかけている。
このような事態を受け、最高経営責任者兼副会長のポール・バーバー氏はクラブ公式サイトで以下のように声明を発表している。
「本日の午後の試合は、非常に悲しい結末を迎えた。亡くなられた男性のご家族とご友人の皆様に、心よりお悔やみ申し上げます。ご遺族の皆様のことを何よりも深くお悔やみ申し上げますが、同時に、現場にいたスタッフやサポーターの皆様にとっても、感情的かつ辛い状況であったことを深く認識している。今後数日間にわたり、被害に遭われた方々に適切なサポートを提供していく」
【ハイライト動画】ブライトンvsフルアム