プレミアリーグの20クラブが選手獲得に費やした移籍金の総額が、新記録を更新したようだ。23日、イギリスメディア『スカイスポーツ』が報じた。


 これまでの過去最高記録は、2023年夏の移籍市場における24億6340万ポンド(約4927億円)だった。しかし、今夏はすでに、25億1169万ポンド(約5026億円)が選手獲得に投じられた模様。イングランド代表MFエベレチ・エゼがクリスタル・パレスからアーセナルに移籍金6750万ポンド(約135億円)で加入したことで、“デッドライン・デー”まで1週間を残して、過去最高記録を塗り替えた。

 王者リヴァプールはイギリス史上最高額となる1億1650万ポンド(約233億円)の移籍金で、ドイツ代表MFフロリアン・ヴィルツを獲得。U-21フランス代表FWウーゴ・エキティケらの獲得にも大金を投じて、“ビッグサマー”を謳歌している。

 無冠脱却を目指すアーセナルは先述のエゼのほか、スウェーデン代表FWヴィクトル・ギェケレシュやスペイン代表MFマルティン・スビメンディら実力者も加えた。今夏の選手獲得に費やした移籍金総額は、2億6700万ポンド(約534億円)とも報じられている。

 チェルシーもブラジル代表FWジョアン・ペドロなど若手有望株を多数獲得し、その総額は2億4000万ポンド(約480億円)を下らない模様。マンチェスター・ユナイテッドはスロベニア代表FWベンヤミン・シェシュコら前線の補強に2億ポンド(約400億円)近くを投じたと見られている。また、マンチェスター・シティやニューカッスル、トッテナム・ホットスパーも1億ポンド以上を費やして戦力の上積みを行なっている。

 昇格組も本気だ。リーズ、バーンリー、サンダーランドの3クラブは、合わせて3億ポンド(約600億円)以上を投下。
過去2シーズン連続で昇格3クラブが1年でチャンピオンシップに逆戻りしている現状を鑑みるに、残留に向けては相応の投資で格差を埋めなければならない。

 例外的にロンドンの2クラブは静かな夏を過ごしている。フルアムの新戦力はモンペリエから格安の移籍金で加わった元フランス代表GKバンジャマン・ルコントのみだ。クリスタル・パレスも移籍金を支払って獲得したのは300万ポンド(約6億円)で加入したクロアチア代表DFボルナ・ソサだけだが、今後はエゼの移籍金を元手にエースの後釜確保に動くはずだ。
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