クリスタル・パレスを率いるオリヴァー・グラスナー監督が、残留したイングランド代表DFマルク・グエイに言及した。12日、イギリスメディア『BBC』が伝えている。


 現在25歳のグエイはクリスタル・パレスとの現行契約が2026年6月30日までとなっており、契約延長に応じる意思がないことを明確にしているため、去就には注目が集まっていた。

 そんななか、移籍市場閉幕間際にリヴァプールから3500万ポンド(約70億円)に10パーセントの売却条項が付随する正式オファーが届き、クリスタル・パレスのスティーブ・パリッシュ会長は移籍市場閉幕の数時間前に渋々このオファーを受け入れ、グエイはメディカルチェックの第一段階を終え、5年契約を締結することが見込まれていた。

 しかし、クリスタル・パレスが望んでいた2名の代役を確保することができなかったほか、一貫してグエイを売却するべきではない立場を示していたグラスナー監督が、移籍が成立するなら自分が退任する意向を表明したことも受け、土壇場でパリッシュ会長は考えを変更し、グエイの移籍は破談となっていた。

 改めてグエイが残留したことについて聞かれたグラスナー監督は「この件について話すのはこれが最後だと思う。クラブを去ると脅したことは一度もない。誰かを脅す必要もなかった。会長と私の間に悪質な緊張関係はなかった」と報じられた内容は事実ではないことを強調し、次のように続けた。

「これは本当にスポーツに関する話し合いだった。彼は金銭的な問題ではなく、クリスタル・パレスのスポーツ観点を優先した。会長の功績は大きい」

「幾度となく議論を重ねた末、会長が私にこう尋ねた。『オリヴァー、マルクを売却してもシーズンを乗り切れると思うか?』とね。私は『正直に言って、短期的には無理だ』と答えた」

「もし、クリスタル・パレスがこのシナリオを望み、それで構わないのであれば、マルクを売却すべきだ。
もし、このシナリオを望まないのであれば、彼を残留させる必要があるとね。そして、彼(パリッシュ会長)は彼(グエイ)を残留させる決断をしたんだ」
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