なぜかといえば、動きにくいからです。さらに素材も科学繊維が多く、眠りには向いていません。では、どんな素材のパジャマが良くてなぜ着替えて眠るほうが良いのか、そしておすすめのパジャマとはどんなものなのか、寝具販売員の筆者が詳しく紹介していきましょう。
なぜパジャマを着て眠ると良いのか
では、あらためてになりますが、なぜパジャマを着て寝るほうが良いのか、それはズバリ、寝返りの打ちやすさが違うからです。ジャージやスエットは化学繊維のものが多く、睡眠中にガサガサゴワゴワと動きにくさを感じ、寝返りもどことなくやりにくいものです。さらに汗も吸わないので、その汗が体温を奪って体が冷えます。やはり眠るときは動きやすく、肌ざりや着心地のよい素材を使ったパジャマに着替えるのが1番です。
素材と寝返りの重要性
次に、寝返りと素材がなぜ重要なのかにも触れておきましょう。人間は一晩に20回、多い人で50回ほど寝返りを打ちますが、主に体の血流を促す効果と睡眠のリズムを整える役割があります。あまり寝返りが多過ぎても深い眠りを妨げますが、減らせば良いというものでもありません。また、素材も大事です。主にリネン(麻)、綿、ガーゼ、ポリエステルが一般的ですが、なかでもリネンは高級感があり、硬い肌触りがネックな反面、吸湿性や通気性に優れていて夏向けの素材でもあります。
同じく綿やガーゼ素材も吸水、吸湿、通気性に優れていますが、肌触りや価格、また、寝返りのしやすさなどを考えるとこちらのほうがおすすめです。なお、ポリエステルは耐久性や価格は魅力ですが、熱を逃がしにくく、夏場は熱く感じます。また、綿やガーゼと比べるとしなやかさに欠けて、肌触りや着心地もイマイチです。
では、そこまでおすすめする綿とガーゼ素材にこだわったパジャマにはどんな商品があるのでしょうか、しまむらと無印から私のこだわりを紹介します。
4つの快適を約束「着心地」を追及したコスパ最強パジャマ
なかでもゆったり設計は、肩周りと身幅(左袖の付け根から右袖の付け根)を大きく設計し、寝返りと動きやすさは抜群。さらに、伸縮性と耐久性に優れたゴムをウエストに使用し、締め付けを軽減しています。動きやすさと快適性を追究したこのパジャマが3000円以内で買えてしまうとは驚きです。
商品名の通りこだわったつくりになっているので、購入の際は必ず自分の体にぴったり合ったサイズを選びましょう。
品質の高さと贅沢素材が特徴
シンプルだけど使い勝手が最高
また、季節の変わりやすい時期でも使え、夏場は冷房対策にもなります。けっして飾らず、つくりはいたってシンプル。だから使い勝手が良い、そんなパジャマが3000円以内で買えるのも注目したいところです。
綿100%でそれなりに耐久性もありますが、少し薄過ぎる感じがするので、洗濯はネットに入れて優しく洗いましょう。
購入時のチェックポイント
最後にお店でこれらのパジャマを購入するときのポイントを紹介します。パジャマは試すことが難しい寝具なので、少なくとも肩や首周りのつくりとウエストのゴム感、肌触りなどを手にとって確認しておきましょう。そしてサイズは大き過ぎると寝返りの時にまとわりついて動きにくいです。必ず体に合ったサイズを選びましょう。下着と違って必ずしも試せないわけではありませんが、試着が難しいときは参考にしてみてください。
すでに気温は温度差が激しく、夜は寝苦しくなりつつあります。睡眠時の体温調整は眠りの質や健康そのものに関わります。だからこそ、快適で着心地の良いパジャマが必要なのです。眠りが変われば、きっと毎日も変わります。さあ、お店に行って快適で着心地の良いパジャマを手にいれましょう。
<TEXT/Takeshi>
【Takeshi】
大手寝具メーカーに勤務。寝具や睡眠のプロでありながら、自然環境や魚、釣りのライターでもある。趣味で地方競馬やナンバーズ、ロト6なども愛する