大人の社交場・銀座のクラブにホステスとして勤めているみずえちゃんと申します。
 その傍ら、ライターとしても活動しており、これまでに私がお酌をさせていただいたおじさま方との実体験をもとに、夜遊びやモテに関する情報を発信させていただいております。


「親切すぎるアナウンス」への失望感

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 先日、バラエティ番組『なるみ・岡村の過ぎるTV』で、芸人さんが大阪北新地の名門中の名門「クラブ山名」を訪れる企画がありました。そこでホステスさんが「アフターの後は男性がタクシー代を渡すのがマナー」と教えていたんです。

 筆者も北新地で約4年働き、そして現在は銀座のクラブに身を置いておりますが、「そんなことまでわざわざ言葉にしなきゃいけないなんて……」「不粋な世の中になったものだ」と、世知辛さを感じずにはいられませんでした。

 近年、ネットやSNSではナイトワークに従事する人々の本音をつづった「暴露」が溢れていて、ウンザリしているおじさんも多いと思うのですが、こちらとしてもそのような色気のないことは本当は言いたくないのです。

 おそらく以前は、おじさんの中でも年長の男性、または老舗クラブのおばあちゃんママさんが、タクシー代をはじめ、諸々の「暗黙のルール」について、こっそり教えてくれたんですよね。

 でも、コロナ以降はおじさん同士が連れ立って飲みに行くことがめっきり減ってしまっただろうし、客足が減ったお店では、ママさんたちもおじさんがへそをまげかねないことはどうしても言いづらい。

 そういった背景から、暗黙のルールとされてきたことを、こうして明確にアナウンスしなくちゃいけなくなったのでしょう。でも、それってやっぱりなんとも不粋で色気がないです。

「アフターのタクシー代なし」はマナー違反?銀座ホステスが明かす“夜の街の暗黙のルール”5選
※画像はAIで生成したイメージです
 そこで今回は「夜の街の暗黙のルール5選」を解説します。夜の街を愛する全ての人々に知っておいてほしい基本中の基本をまとめました。では、さっそくご紹介します。

その1:会員制クラブは「一見さんお断り」

 会員制のクラブは、基本的には「一見さんお断り」です。銀座などのクラブは、政財界の重鎮や大企業経営者、著名人などが密談や接待でも利用する場です。そのため、「一見さんお断り」とし、素性の知れない人物が突然入ってくるのを防ぎ、情報の漏洩やトラブルを回避しています。


 お店を利用するには、そのお店に勤務しているホステスさんからの紹介、またはそのお店を利用しているお客様からの紹介が必須です。紹介者を通すことで、皆さんが「どのような人物か」「支払い能力や社会的信用はあるか」を担保し、お店側とゲスト側、双方にとって安心して過ごせる環境を目指しています。

 また、銀座などのクラブでは、その場で会計をせず後日支払う「ツケ払い(売掛)」も可能です。よって、身元が分からない一見客を受け入れると、代金が回収できないリスクが高くなってしまうのです。

その2:クラブでは「指名替え」は基本的にはできない

「アフターのタクシー代なし」はマナー違反?銀座ホステスが明かす“夜の街の暗黙のルール”5選
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 クラブでは、キャバクラなどと異なり「永久指名制」であることが基本です。永久指名制とは、「1度担当ホステスとして指名したホステスは原則として変更できない」という独特のシステムです。

 担当ホステスは、お客様がご来店される際にお土産を用意したり、お誕生日プレゼントやお中元、お歳暮を送ったり、お客様との関係を良好に保つために、身も蓋もない話で恐縮ですが、それなりにお金を使っています。

 また、先ほど解説した通り、銀座のクラブでは「ツケ払い」ができますよね。ツケのリスクを負うのは担当ホステスです。

 このような理由から、クラブでは「指名替え」は基本的にはご法度です。ただし、担当ホステス以外の女性を席に呼んでもいいし、担当ホステス以外の女性と同伴してもいい(※その場合も売上は担当ホステスの成績になります)。システムを理解して三方良しで遊ぶ分には、実はキャバクラよりも懐が深かったりします。

その3:ホステスと食事=「同伴」と心得よ

 クラブのホステスと店外で一緒に食事をする約束をした場合、それは単なるプライベートのデートではなく、基本的には全て「同伴」という営業行為(仕事)として捉えるべきでしょう。クラブに限ったことではなく、キャバクラやガールズバーでも同じことです。

 
 デートのつもりで「今度ごはん行こうよ」と誘うおじさんが少なくないと聞きますが、相手を間違えていませんか。

その4:ボトルが空になったら快く新しいものを入れよう

「アフターのタクシー代なし」はマナー違反?銀座ホステスが明かす“夜の街の暗黙のルール”5選
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 銀座などのクラブは、粋なオトナのための社交場です。キープしているボトルが空になったら快く新しいものを入れるのがプロのおじさんというもの。

 お店側から「どうしますか?」と催促される前に「新しいの入れよう」と言えたら100点ですが、そこまで気をつかわなくても大丈夫。ボトルが空になりそうなタイミングで「どうしますか?」とお声がけさせていただきます。その時は、快く新しいボトルを注文していただければと思います。

 その場の楽しい空気や格式高い雰囲気を壊さないよう配慮することが大切です。

その5:アフターは「2時間以内」

 アフターは2時間以内にとどめ、サクッと解散するように心がけましょう。ホステスを早朝まで連れまわすのではなく、サクッと軽くお酒や食事を共にしてスマートに解散するのがプロのおじさんです。

 おじさんにもホステスにも「明日がある」はずです。次の日のコンディションを高く保つためにも、アフターは2時間以内にしませんか。

 そして「もうちょっと一緒にいたかったな」と相手に思わせることができたら大成功です。

「粋に遊ぶ」という心意気

「アフターのタクシー代なし」はマナー違反?銀座ホステスが明かす“夜の街の暗黙のルール”5選
※画像はAIで生成したイメージです
 今回は「夜の街の暗黙のルール5選」について解説しました。

 銀座や北新地のクラブという場所は、そこで働いている私たちホステスにとってはもちろんのこと、遊びにいらっしゃる男性にとっても「オトナの憧れのステージ」だと思っています。


 その格式の高さ、非日常の美しい空間を保つためには、ホステス側のプロとしての接客努力はもちろんのこと、ゲスト側であるおじさんたちの「粋に遊ぶ」という心意気も絶対に欠かせないじゃないですか。

「タクシー代をください」なんて色気のないことを言えば、その途端に憧れのステージはただの日常に格下げされてしまう。だからこちらも口をつぐむ。そして「アフターに付き合ってやったのにタクシー代なしかよ」といった書き込みがまたSNSに溢れる……。こんな悲しい連鎖はもう終わりにしたいです。

 お互いがプロとして美学を貫くからこそ、銀座は最高にロマンチックで楽しい「憧れのステージ」であり続けるのです。

文/みずえちゃん

【みずえちゃん】
1989年生まれ。新潟県長岡市出身。関西外国語大学卒業後、大阪市内の広告代理店に勤務する傍ら、キャバ嬢デビュー。結婚、離婚、地方の激安キャバクラを経て、現在は銀座ホステスとライターを兼業。X(旧Twitter):@mizuechan1989
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